「第75回毎日映画コンクール」(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の表彰式が2月17日、めぐろパーシモンホール(東京都目黒区)で開催され、日本映画大賞に選出された、女優の長澤まさみさん主演の映画「MOTHER マザー」の大森立嗣監督が登壇。今回の受賞について大森監督は「ただただびっくりしています。内容的には厳しいものがありましたので、(プロデューサーの)河村(光庸)さんにも『作品賞はないだろう』と言われていたので、今トロフィーがすごく重たくて感慨深いです」と喜んだ。
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「MOTHER マザー」は実際に起きた少年による祖父母殺害事件を基にした作品で、ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活を送る秋子(長澤さん)と、秋子の息子(奥平大兼さん)の姿を描く。長澤さんが“毒親”役に挑戦したことも話題になった。
大森監督は、司会の生島ヒロシさんから「長澤さんにかなり半端ではない演技を要求されたと思うのですが、具体的にどのような演技指導をされたのでしょうか?」と問われると、「僕はあまり具体的なものは言わないんですよ。この瞬間にどう思う、どう感じるかというものをそのまま芝居にしていこうと。その感じることをサボっていると、割とちゃんと言いますね」と話していた。表彰式には大森さんのほか、奥平さん、河村さん、撮影を担当した辻智彦さんも登壇した。
「毎日映画コンクール」は、日本で最も長い歴史を持つ映画コンクールの一つ。森山未來さんが男優主演賞を受賞した「アンダードッグ」(武正晴監督)が日本映画優秀賞、撮影賞、録音賞も受賞して最多4冠を達成した。表彰式には、森山さん、「喜劇 愛妻物語」(足立紳監督)で女優主演賞を受賞した水川あさみさん、映画「罪の声」(土井裕泰監督)で男優助演賞を受賞した宇野祥平さん、「朝が来る」(河瀬直美監督)で女優助演賞を受賞した蒔田彩珠さんらも登壇した。
日本映画大賞:「MOTHER マザー」(大森立嗣監督)▽日本映画優秀賞:「アンダードッグ」(武正晴監督)▽外国映画ベストワン賞:「パラサイト 半地下の家族」(ポン・ジュノ監督)
男優主演賞:森山未來「アンダードッグ」▽女優主演賞:水川あさみ「喜劇 愛妻物語」▽男優助演賞:宇野祥平「罪の声」▽女優助演賞:蒔田彩珠「朝が来る」▽スポニチグランプリ新人賞(男性):上村侑「許された子どもたち」▽スポニチグランプリ新人賞(女性):佳山明「37 セカンズ」
監督賞:河瀬直美「朝が来る」▽脚本賞:丸山昇一「一度も撃ってません」▽撮影賞:西村博光「アンダードッグ」▽美術賞:磯見俊裕、露木恵美子「ばるぼら」▽音楽賞:渋谷慶一郎「ミッドナイトスワン」▽録音賞:藤丸和徳、瀬川徹夫「アンダードッグ」
アニメーション映画賞:「魔女見習いをさがして」(佐藤順一、鎌谷悠監督)▽大藤信郎賞:「音楽」(岩井澤健治監督)▽ドキュメンタリー映画賞:「れいわ一揆」(原一男監督)▽TSUTAYA プレミアム映画ファン賞・日本映画部門:「ミッドナイトスワン」▽TSUTAYA プレミアム映画ファン賞・外国映画部門:「TENET テネット」▽田中絹代賞:梶芽衣子▽特別賞:大林恭子(映画プロデューサー)
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