ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
「月刊Comic REX(レックス)」(一迅社)で連載中の安藤正基さんの4コママンガが原作のテレビアニメ「八十亀(やとがめ)ちゃんかんさつにっき」。名古屋弁や愛知県の文化など“名古屋あるある”をテーマとしたマンガが原作で、テレビアニメ第1期が2019年4月にスタート。今年4月には第4期「八十亀ちゃんかんさつにっき 4さつめ」の放送が始まるなど地元・名古屋を中心に長く愛される作品になっている。自虐的でありながら、名古屋愛を感じるのが同作の魅力だ。原作者の安藤さん、名古屋弁を話すヒロイン・八十亀最中(やとがめ・もなか)を演じる愛知県出身の人気声優の戸松遥さんに“名古屋愛”を語ってもらった。
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安藤さん 愛知県出身で、今も名古屋市に住んでいるのですが、マンガ家の友達同士で「方言をしゃべる女の子って可愛いよね」と話をしていて、ほかの作家さんが自分の出身地の方言のマンガをツイッターに上げていたんです。それをマネして始めたのがきっかけです。
戸松さん 私は18歳まで愛知に住んでいました。それまでは新幹線で東京に通いながら仕事していたのですが、高校卒業をきっかけに上京しました。
戸松さん おこがましいのですが、愛知代表の声優になれたようで、うれしかったです(笑い)。愛知出身の声優の方が多い中で、選んでいただけて光栄です。普段の仕事は、なまってはいけないのですが、なまりを生かした仕事ができるのもうれしいですね。名古屋弁のキャラクターは、ちょっとデフォルメしていたりすることもあるのですが、八十亀ちゃんはナチュラルな方言なんです。地元の人しか分からないしゃべり方で「先生はネーティブな方なんだ!」と伝わるんですよね。懐かしい気持ちにもなります。
安藤さん 昔、使われていたような名古屋弁なんです。自分の祖母をモデルにしています。
戸松さん そうなんですね。私の親戚にも八十亀ちゃんのようにしゃべる人がいます。
安藤さん 戸松さんは「でしょう」の発音が完璧なんです。文字にすると敬語みたいですが「だよね」みたいな意味でして。僕が意識していなかったイントネーションも完璧に表現されていて、本当にすごいです。
戸松さん ありがとうございます。東京に染まっているなあ……と思われなくてよかったです(笑い)。最近、名古屋の駅前などすごく変わりましたよね。久しぶりに帰ると驚くこともあります。
安藤さん 大体が実体験です。ただ、枯渇してくるので、友人に聞いたり、テレビのニュースを参考にしたりしています。名古屋は、地元のニュースが多いんですよね。地元で地元の特集をずっとやっているんです。
戸松さん 自虐ネタが多いのも楽しいですね。
安藤さん でも、ほかの人に「名古屋は何もないよね」と言われるのは嫌なんです。自分で言うのはいいんですけど。戸松さんは詳しいんですよ。名古屋人の中でも特に名古屋が好きな人ですよね。
戸松さん 誇りを持っています!
安藤さん 帰省すると、つけてみそかけてみそを必ず買って帰るというお話も聞きました。
戸松さん ネットでも買えるんですけど、地元で買いたくなるんです。
安藤さん 名古屋でもみそが好きじゃない人もいますよね。
戸松さん そうなんですよ。もったいない!! 私は味の好みが名古屋っぽいんです。上京してから、名古屋の味が恋しくなることがありました。離れてみて分かるありがたみです。ここ数年、東京でもコメダ(珈琲店)が増えたことがうれしいです。上京した頃、コメダに行きたくて仕方がなかったので。高校生の頃、学校帰りによく行ってました。ボックス席でゆったりできますし、メニューも豊富です。量も多いですし。
安藤さん 名古屋はコメダがたくさんありますからね。僕の家の近所にもあります。
安藤さん 編集の方にやっていただいています。ローカル企業のCMをネタにした時に「(マンガにCMを使いたいとは)どういうことですか?」となかなか理解していただけなかったり、企業によって窓口がなかったり、多い時は1ページで3社の許可が必要だったりと編集の方が本当に大変でして……。「これがないよ!」と言われたくないので、バランスも考えています。編集の方に助けていただいています。
安藤さん 年配の方にも読んでいただいていて、祖母にも「読みやすいね」と言ってもらえました。サイン会もお子様から年配の方まで来ていただいて、すごくうれしいです。
戸松さん 「名古屋弁がナチュラル」と言っていただけるのがうれしいですし、ホッとしています。
安藤さん アフレコでも地元トークが楽しそうですよね。
戸松さん それぞれのネーティブが集まっていて、すごく楽しいんです。みんなが方言をしゃべっているのは「八十亀ちゃん」だけですし、新鮮です。
戸松さん いいとこ取りです! グルメでも東寄りだったり、時には西寄りだったりして、名古屋ならではのオリジナルもありますし、いいとこ取りができる街なんですよね。上京してから、改めて面白い街なんだ!と思うようになりました。
安藤さん 住みやすいですよね。東京や大阪よりも道が広く、歩きやすいですし、グルメ、面白い観光地もたくさんあります。連載を始めて、やっぱりいい街だと再発見したところもありました。住んでいると、当たり前すぎて意識していないことも、こんなにいいものなんだ!と気付かされました。その魅力をマンガで伝えていきたいです。可能なら、名古屋に骨を埋めたいですけどね。
戸松さん 私の友人でも、一度東京に出てきたけど、名古屋に戻る人が多いんです。きっとやっぱり地元がいいんですよね。
安藤さん 帰巣本能なのかな(笑い)。
戸松さん ちまきもいいですよね。中華ちまきを想像するかもしれないですけど、違うんです。あんこは入っていないけど、おやつでして。給食にも出てくるけど、愛知でも知っている人と知らない人がいます。岐阜のグルメなのかな? 東京では見たことがありません。スポットはジブリパーク? リニアも楽しみにしています。
安藤さん ジブリパークとリニアは、まだできていませんよ!
戸松さん 鉄板ナポリタンもいいですね! 家でも普通に食べていました。当たり前だと思っていたら、ローカルフードなんですよね。テレビで特集されていたのを見て、時代がきた!となっています。
安藤さん 僕は家では食べたことがないですね。喫茶店にはありますけどね。
戸松さん 喫茶店のモーニングを食べてほしいですね。トースト用に小倉が選べるのも名古屋ならではですから。
戸松さん 缶詰を常備していました。毎日ではないけど、たまに食べていましたね。
安藤さん 家では食べないなあ……。戸松家はすごいですね。
安藤さん 第4期はストーリーのある展開もあります。土辺(世瑠蘭)ちゃんのお母さん役が愛知出身の小山茉美さんで、方言で演じていただきました。貴重です! ぜひ見てください。
戸松さん 第4期になってキャラクターも増えているのですが、尺は逆に30秒短くなっているんです。いい意味でカオスです。せりふのスピードがどんどん速くなっていて、アフレコは、方言が飛び交い、嵐のようです(笑い)。このテンポ感が気持ちいいんですよね。汗ばみながら演じています。スピード感がパワーアップしているところも楽しんでいただければと思います!
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