名探偵コナン
#1146「汽笛の聞こえる古書店4」
12月21日(土)放送分
高橋留美子さんの人気マンガ「うる星やつら」の完全新作となるテレビアニメに声優として古川登志夫さん、平野文さんが出演していることが話題になっている。同作はテレビアニメが1981年10月~1986年3月にも放送されており、約36年ぶりにテレビアニメ化されたことも話題になっている。1980年代に放送されたテレビアニメに古川さんは主人公・諸星あたる役、平野さんはヒロイン・ラム役として出演しており、新作では自身が演じたキャラクターの父母を演じることになった。“初代”あたる、ラム役の古川さん、平野さん、新作のあたる役の神谷浩史さん、ラム役の上坂すみれさんの座談会を実施。“初代”声優が“新作”声優に思いを託した。
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平野さん 楽しみでした。「うる星やつら」を大好きな人が集結して作ると聞いていたので、どうなるのかが楽しみで仕方なかったんです。
古川さん 何とか関われないかな?とか思っていました。オーディションはないかな? モブキャラでいいので!と(笑い)。「うる星やつら」は面白いキャラクターがいっぱいいますからね。
平野さん いろいろなキャラクターがいるので、当時、モブキャラは「私がこれやる!」と自己申告して、演じていましたよね。出演者の一体感がありました。リハーサルで面白いことをやると、本番ではそれ以上のことをやるんです。私は新人でしたし、笑いをこらえるのが大変でした。
古川さん (平野さんは)本番で吹いちゃうんです。隅っこでうずくまって笑っていましたよね。
平野さん 当時は収録当日、映像を見てから収録していました。その場で演技プランを考え、挑戦していくようでした。みんなで競い合って、作品の質が上がっていきました。
古川さん 2人は本当にうまいからね。全然新しいものになると思いますよ。
平野さん 2人のたたずまいに自信がみなぎっていますよね。
上坂さん ええ!?
神谷さん そんなことないですよ! ただ、アフレコはものすごく楽しいです。
平野さん 安心ですし、楽しみです。
古川さん どうやっても大丈夫!
神谷さん ハードルを上げてきますね(笑い)。僕も新しくアニメを作ると聞いて、最初はやめろ!と思いました。僕は「うる星やつら」が大好きなんです。僕の思い出を壊さないでほしかった。それは僕のエゴなんです。でも、オーディションがあると言われたら、頑張ります! 何でもやらせてほしい!となりました。事務所の先輩の古川さんが演じられた役ですし、僕がやりたい。いろいろなことを言われるだろうし、過去作と比較もされるかもしれない。全部受け止めるから、とにかくやらせてほしい!という気持ちでオーディションを受けさせていただきました。オーディションの段階で楽しくて、仕方なかったです。
古川さん 全面的に浩史を応援しています! 浩史に決まったと聞いて、引き継ぎ式をやりましたよね。
神谷さん あの時は、気合が入りすぎちゃって、空回りして、何を話したかは覚えていないんです(笑い)。楽しかったのは覚えているんですけど。
古川さん ただ夢中でしたね。とにかくほかの人たちがみんなうまい人ばっかりなので、自分も頑張らなきゃ!とそれだけで、必死にやっていました。プレッシャーがすごかったです。
神谷さん あたるは、むちゃくちゃなキャラクターじゃないですか。根がいい加減なんです。もちろんちゃんとしているところもあるけど。
古川さん 僕もそれまでああいう役をやったことがなかったですからね。僕自身は女性と目を合わせて話すことができないくらい内気ですから。
平野さん 古川さんだったから、あたるちゃんのことを好きになったんだと思います。
神谷さん 古川さんだから成立しているんです。許せないようなことをいっぱいやるような男を、なんか許せちゃうし、愛せちゃう。
古川さん 上坂さんに決まって、文さんに似ているところがある……と思ったんです。
神谷さん 僕はお二人のことが好きだし、原理主義的なところがあるのですが、(上坂さんの)声を聞いたら、ラムちゃんだ!となりました。掛け合いが楽しいです。
平野さん 私もそう思いました。
上坂さん ありがとうございます。平野さんにお聞きしたかったのですが、ラムちゃんはしゃべり方が特徴的ですが、演じる時にどうしていたのですか?
平野さん 私はラムちゃんで声優デビューだったので、何も知らなかったですし、マンガを読んだ時の印象のままで演じていました。何も考えていなかったんです。共演者の方々がいらっしゃったからできたんです。
上坂さん 掛け合いを楽しんでやっていると、天真らんまんなラムちゃんになったということなんですね。
平野さん だから、神谷さんと一緒にやっていれば、大丈夫だと思います。
古川さん ラム役はすぐに決まったらしいんです。なんで文さんに決まったんですか?と聞いたことがあったのですが、(音響監督の)斯波重治さんが「オーディションの時に『だっちゃ』と言った後に『あは』と笑ったのがよかった」というお話がありました。
平野さん 覚えています。絵がそうなっていたんで、笑ったんです。
神谷さん ラムの「うち」は日本語にないアクセントなんです。ただ、あのアクセントにしないと、ラムっぽくならないんです。「過去作は意識しないで」と言われていますが、刷り込まれているものですし……。
上坂さん 意識しないで演じるのは無理です。平野さんのしゃべり方は上品でお美しい。だから、ラムちゃんは上品で可愛いんです。
平野さん そこは留美子先生のお力ですよ。
平野さん キレイでしたね。艶々していました。随所に愛情を感じました。
古川さん 学園ラブコメという原点回帰のように感じました。昔から見ている人も初めて見る人も楽しめると思います。
古川さん 緒方賢一さんが演じられていたお父さんが個性的で、あれはできないですよ。難しいんです。練習してやってみたんだけど、これ無理だな……となりました。「あたるに近づかないほうがいい」というお話もありました。難しくて面白い役です。イメージがあるので、払拭(ふっしょく)するのが大変です。開き直ってやっています。
平野さん 大変でした。日本語でしゃべらないんです。宇宙語でしゃべるんですから。
古川さん 新しい風が吹き込まれていますし、作品の世界観を大事にしていますよね。演技的には2人がうまいことは分かっています。それに2人の人気はすごいですしね。圧倒的です。何も問題ないですよ。
平野さん とっても安心していますし、楽しみです。4人でこんなにお話しできると思っていなかったので、すごくフワフワしています(笑い)。
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