ハロー!プロジェクト所属のアイドルグループ「つばきファクトリー」がメジャー通算10作目となるトリプルA面シングル「間違いじゃない 泣いたりしない/スキップ・スキップ・スキップ/君と僕の絆 feat.KIKI.」を2月にリリースした。「間違いじゃない 泣いたりしない」はYouTubeで公開されたミュージックビデオの再生回数が156万回を突破するなど人気を集めている。最新シングルは、4月2日に開催されるコンサート「Hello! Project ひなフェス 2023 つばきファクトリープレミアム ~浅倉樹々卒業スペシャル~」をもってグループを卒業する浅倉樹々さんにとってラストシングルでもある。河西結心さん、八木栞さん、福田真琳さん、豫風瑠乃さんに、挑戦もあったという最新シングルの魅力、浅倉さんへの思いを聞いた。
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河西さん 「間違いじゃない 泣いたりしない」を初めて聴いた時、いい意味で今までのつばきファクトリーとはまた違った、大人っぽい雰囲気の楽曲だなと思いました。歌詞を見ると、本当に恋の歌だなと思います。私自身、初めての英語の歌割りがあって。今までにないことに挑戦していますし、これまでと比べて1オクターブ上でハモっていたりとか。あとは、福田真琳ちゃんの英語のラップが個人的にすごく好きです! メンバー全員が本当に好きだと思います。
福田さん ほめられると照れちゃう(笑い)。私は、一つの映画を見終わったような満足感がある曲だなと思っていて。この歌詞の中心となる女性がどんどん成長していくストーリーが見えました。ただ、失恋から立ち直る女性の曲にもとれるんですけど、普段の経験を生かして前に進もうとする人物像も見えて、すごく深い楽曲だなと思っていて。レコーディング前は、この楽曲の素晴らしさをつばきファクトリー12人で作り上げることができるのかな?という不安も少しあったんですけど、出来上がりを聴いた時は、この12人だからこそ楽曲の壮大な世界観、迫力を表現できたんじゃないかなと思います。
福田さん レコーディング前は、すごく自分が英語の勉強を頑張っている時だったので、「やっぱり(英語のパートが)欲しいな」と感じましたし、そのために力を入れて練習していたので、英語のパートをたくさんいただいてうれしかったです。今も歌っていて、英語で楽曲を表現することの難しさをすごく感じているので、どんどん自分のパートとしてより良くしていけたらいいなと感じています。
八木さん 私は、「間違いじゃない 泣いたりしない」を聴いて、「ハロプロらしくない曲だな」とすごく感じました。すごく大人びた曲ですし、ちょっと暗めの雰囲気もあって。でも歌詞をしっかり見ると、「つばきらしさが少しあるんじゃないかな」とも感じていて。この楽曲に込められている「失恋したけど、そこから強くなる」という“強さ”は、つばきファクトリーの前作のシングルの「アドレナリン・ダメ」からも引き継がれていると感じました。すごく今のつばきファクトリーに合っているなと感じていました。
豫風さん この曲は、すごく深いストーリー性があって、そのストーリーが楽曲からもミュージックビデオからも伝わると思います。英語の歌詞の部分も深くて、「どうしてこの部分を英語にしたんだろう?」と考えたら、例えば「No ホントは still love」だったら、「まだ好き」という思いを日本語にしたらはっきりしすぎているから、そこを英語にしてちょっとごまかしてるのかな?とも思ったりして、深いなと思いました。暗号みたいな。
河西さん 深い!
河西さん 大人っぽい歌い方にどうやったら近づけるんだろうな?と思って。自分は19歳なんですけど、26、27歳とか自分よりも上の年齢の人を想像して歌いました。
八木さん 私は、掛け合いで歌うサビの部分が難しかったです。レコーディング前はサビの部分はつなげて歌う練習をしていたのですが、実際は自分が歌う部分と歌わない部分があって、頭もフル回転させながら頑張りました。
豫風さん この曲って、全体的に深いというか。だから、サビでドン!と(テンションが)上がる時にどうやって上げようか?みたいな。落ち着いたメロディーからサビがドン!とくるんですけど、その上がり方が「うわ! 上がった!」じゃなくて、深みのある上がり方をするというか。説明が難しいんですけど、ミステリードラマに例えると、最終的に犯人が分かる時に「犯人分かった! イェイ!」じゃない感じ。
福田さん たしかに、ドラマの中では盛り上がるところだけど、「犯人がわかっちゃった……!」みたいになるね。
豫風さん それが難しかったです。
八木さん ピンポイントになってしまうかもしれないんですけど、推しているアイドルさんが卒業したりとか、結婚されたりとか、そういう時に聴いていただきたいなと思います。作詞をしていただいた西野蒟蒻さんとお話しさせていただく機会があったんですけど、この楽曲は西野さんの友人のお話をもとに歌詞を書かれたそうです。友人の方は、推していたアイドルが卒業してしまったらしいんですけど、そのアイドルを推していた期間があったからこそ「もっと可愛くなろう」と努力して、すごくキレイになられたそうなんですね。アイドルが卒業してしまったことはすごく悲しいことだけど「推していてよかった」と思えたそうなんです。このシングルは浅倉さんの卒業シングルでもありますし、浅倉さんのファンの方も、この楽曲を聴いたら「推していてよかった」「間違いじゃなかった」って思っていただけるんじゃないかなと思います。
豫風さん 私は、何か悲しいことがあって、その帰り道でゆりかもめに乗っている時に聴いてほしいです。
河西さん めちゃくちゃピンポイントだね。
福田さん どういうこと?
豫風さん とくに夜、ゆりかもめに乗っている時に聴いてほしい。夜景がめっちゃきれいなんですよ。電車で帰る時って「一つの旅が終わりました」みたいな感じじゃないですか? そんな気持ちでキレイな夜景を見ながら、この楽曲を聴いたら、余計に心に響くと思います。
豫風さん はい、ゆりかもめでお願いします。
八木さん サビの「ひとりじゃないよ 振り向けばいつでも 近くにあるさ僕らの絆」という歌詞がすごくいいなと思っていて。浅倉さんは卒業してしまうけど、いつでも私たちと連絡を取っていただきたいなと思いますし、寂しくなった時があったらいつでもおしゃべりしたいなと思います。浅倉さんは、動物専門学校に進学されて、勉強の道に進まれるんですけど、その夢は一人のものじゃなくて、私もすごく応援しているので、「ひとりじゃない」という気持ちで頑張っていただけたらうれしいなと思います。
豫風さん シングルに収録されている「間違いじゃない 泣いたりしない」「スキップ・スキップ・スキップ」は主人公が決まっている曲で、その主人公に私たちがなりきるみたいな感じなんですけど、「君と僕の絆 feat.KIKI.」は、主人公がつばきファクトリーだと思うんです。「私たちがストーリーを作ってます」みたいな。ほかの2曲は、曲の主人公を私たちが演じている感じだけど、「君と僕の絆 feat.KIKI.」は私たちが素のままでいられるというか。私は私のまま歌っているし、浅倉さんは浅倉さんだし、主人公が実際にいる人だなと思いました。
河西さん 歌詞にすごく背中を押されるというか、自分の実体験とも重なるような楽曲です。落ち込む時もあるんですけど、この歌詞を見るとすごく励まされる。「ひとりじゃないよ」「共に歩もう」「超えられぬ壁などないさ」という歌詞にすごく救われます。卒業される浅倉さんも、そういう温かい言葉をかけてくださる方なので、この曲が浅倉さんの卒業の歌だと知った時は、すごくぴったりだなと思いました。今まですごく浅倉さんに助けられてきたので、この歌詞の通りに卒業される時は、涙よりも笑顔でいきたいなって思いました。
福田さん 私は10枚目シングルの3曲の中に、卒業される浅倉さんの歌声をたくさん聴いていただける楽曲が入ったことがすごくうれしいなと感じていて。それこそ「君と僕の絆 feat. KIKI」の歌詞を見ていただけると、メンバーからの浅倉さんへのメッセージとか、浅倉さんから私たちへの思いが、この1曲に全部込められている気がして、手紙のような楽曲だなとすごく思います。この楽曲だけで、つばきファクトリーの歴史や、浅倉さんがこれまでどのように努力して、どのように輝いてこられたのかというのも伝わると思います。
福田さん 卒業される日が近づくにつれて、浅倉さんが今までつばきファクトリーにかけてくださった思いとか、愛の大きさをどんどん感じるようになってきて。同時に、浅倉さんの「好きなことを仕事にしたい」という思いもすごく格好いいなと思えるようになってきました。卒業される日には、浅倉さんが格好よく卒業できるための手助けができるように、一生懸命頑張りたいなと思います。
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