ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
アニメ「シンカリオン」シリーズの新作テレビアニメ「シンカリオン チェンジ ザ ワールド」がテレビ東京系で4月7日から毎週日曜午前8時半に放送される。前作「新幹線変形ロボ シンカリオンZ」から約2年ぶりとなる新作で、「これまでにないシンカリオン」を目指したという。新たな「シンカリオン」は何が進化したのか? 同シリーズを手がけるジェイアール東日本企画の鈴木寿広チーフプロデューサーに聞いた。
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「シンカリオン」シリーズは、ジェイアール東日本企画、小学館集英社プロダクション、タカラトミーが原案のコンテンツで、新幹線がロボットに変形して戦う。テレビアニメ「新幹線変形ロボ シンカリオン」が2018年1月~2019年6月に放送され、劇場版「新幹線変形ロボ シンカリオン 未来からきた神速のALFA-X」が同年12月に公開。その後テレビアニメ続編「新幹線変形ロボ シンカリオンZ」が2021年4月~2022年3月に放送された。
前作「シンカリオンZ」の終了から約2年がたったが、鈴木チーフプロデューサーは「アニメを放送していなかった時期に玩具を展開していましたし、『シンカリオン』が終わったわけではありません。アニメの準備期間でした。オリジナルアニメということもあり、企画、制作のカロリーが高く、必要な時間でした」と説明する。
新作を制作するにあたって「シンカリオンらしさ」を問い直した。
「“らしさ”を言葉にするのは難しいかもしれませんが、スタッフで共有されている“その何か”を大事にしています。独特のストレートさであったり、いろいろあるのですが、定義されているわけではなく、これまで時間を掛けて作ってきたものです。みんなでコミュニケーションを取りながらそれを確認するところから始まりました。今回はゼロから作り直して、“シンカリオンらしさ”にこだわりながら、これまでと違うシンカリオンを作ろうとしました。そもそもシンカリオンは長く続けていくことを前提に始まっています。いろいろなシンカリオンがあってもいいわけで、これまでのシンカリオンが全てではありません。新幹線が題材ということもあり、リアルなものなので、ウソをつけないところもあります。時代に合わせたシンカリオンを作っていかなければいけません」
さらなる進化を目指し、時代に合わせながらこれまでにない「シンカリオン」を作ろうとした。
「『シンカリオン』のキャラクターは『シンカリオンZ』で成長した姿で登場しました。新幹線を扱っていることもあり、リアルな世界の変化に合わせないといけなくて、前作のキャラクターも年齢を重ねます。シンカリオンのアニメが始まって6年たち、子供たちの趣味嗜好(しこう)も変わっています。例えば、E5を一つとっても、6年前と今では捉え方が変わっています。それと矛盾しない世界を描こうとしています」
これまでの「シンカリオン」は、子供がメインターゲットではあったが、親子、大人、アニメファンなど幅広い層の支持を集めてきた。
「もちろん、子供に楽しんでいただきたいですし、そこは外せないのですが、今回はあえてターゲットを明言していません。これまでも大人に見ていただいていましたが、今回は意味合いが違うかもしれません。」
これまでの「シンカリオン」は小学生が主人公だったが、新作では3人の中学生男子がメインキャラクターとなることも「進化」の一つだ。
「中学生は、子供を卒業したわけではないけど、大人の世界も少し見えてきます。人間関係、見えてくるものも変わり、世界が変化します、その中での戸惑い、悩み、喜びがある世代でもあります。高校生になると、大人に近くなってしまいます。その微妙な世代を主人公にすることで、描けるドラマがあるはずです。若い方は共感できますし、大人の目線で見ても面白く、当時は苦労したけど、今だから見えてくるものもあります。小学生にとっても憧れとして見ていただけるはずです」
主人公・大成タイセイらが乗るシンカリオンは、実在の作業車などをモチーフとした武装強化ビークルと合体するのも「進化」だ。これまでのシンカリオンも合体してきたが、ビークルと合体するのはシリーズ初となる。
「シンカリオンは新幹線がベースにあるので、デザインや色などを変えるのが難しい。今回はシルエットを大きく変えようとしました。ビークルと合体して、武装強化することでシルエットが大きく変わりました。素体のシンカリオンももちろん大事にしています。変形機構も変わっています」
これまでは「エヴァンゲリオン」シリーズや「銀河鉄道999」、初音ミクなどとのコラボも話題になってきたが、「今回、コラボについては現時点ではあまり考えていません。それは今までやってきたことであって、シンカリオンは常に進化していくものなので」という。
公開されているメインビジュアルからも「進化」が見えてくる。朝日が差し込む中、メインキャラクターとなる中学生が大きく描かれている。ロボットを前面に打ち出した子ども向けのアニメのビジュアルとは違い、キャラクターたちのドラマをしっかり描いていく意思表明のようにも感じる。
鈴木チーフプロデューサーは「ここまで変えることは勇気もいることです。でも、思い切っていろいろなシンカリオンを表現していきたい。きっとびっくりするようなこともあると思います。ただ、それも“シンカリオンらしさ”なのかもしれません」と話す。
新作では「シンカリオン」の世界がどのように変わっていくのだろうか? 「進化」の行方にぜひ注目してほしい。
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