薬屋のひとりごと
第1話 猫猫
3月2日(月)放送分
1985年に発表された押井守監督の“伝説のOVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)”「天使のたまご」の4Kリマスター版が11月14日、ドルビーシネマで先行公開され、5日間で興行収入が1500万円を突破したことが分かった。全国10館のみの小規模上映ながら大きな反響を呼び、観客動員数は約5,890人を記録。11月21日から全国で拡大公開される。
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アーティスト、アートディレクターのとんだ林蘭さんが描いたオルタナティブビジュアルも公開された。とんだ林蘭さんは「人とたまたま出会って、同じ空間で過ごして言葉を交わす。それがその後の運命を大きく変化させるという当たり前のこと。ひび割れたたまごを頼りなく守るリボンは少女です。たまごの真っ赤な影には少年の瞳が潜んでいます」とコメントを寄せている。
公開を記念して、ゲームクリエーターの小島秀夫さん、イラストエッセイストの犬山紙子さん、映画監督の樋口真嗣さん、岩井俊二さんが推薦コメントを寄せた。
「天使のたまご」は、押井監督の初めてのオリジナル作品で、天野喜孝さんが原案、アートディレクションを担当したOVA。限りなくモノトーンに近い色彩、ごくわずかのせりふ、異例の長回し、約400カットという通常のアニメ約3分の1という少ないカット数といった禁欲的なスタイルで制作された。1985年にOVAとして発売され、発売記念として期間限定で劇場でも上映された。
4Kリマスター版は、同作が40周年を迎える2025年に向けて制作されることになった。押井監督による監修の基、35ミリのフィルム原版をスキャニングし、最新技術で4Kリマスター化した。
押井守監督をちゃんと意識したのは、1985年にOVAという新たなメディアで登場した「天使のたまご」だった。各種のアニメ雑誌でも話題沸騰だった本作を見た時の衝撃は今でも忘れられない。「ここのスローなテンポ、タルコフスキーじゃないか!日本にもこんなに流行に逆らう映像作家がいたのか!」と。21世紀の今、本作を見直して、改めて、いや、初めてこの作品を理解した。あまりにも早すぎた作品だったのだと。その伝説の「天使のたまご」が4Kで劇場公開される。これは見るしかない。今なら眠たくはないはずだ。
少女時代に見た時とまるで違う感想を持った。何を守りたいのか、何を破壊したいのか、自分の心の変容を突きつけられる。浅い興奮ではなく、深い心の揺らぎ。静かな揺らぎは時間と共に大きなうねりとなる、難解のようで全ての人に開かれている傑作!
創造とは何か? 野心と義務の闘争である。 40年前だから成し得た熾烈な衝動と静謐の美意識が織りなす祝宴であり、今こそ劇場で没入すべき啓示的体験なのだ。
1985年。敗戦から40年、気がつけば世界第2位の経済大国となっていたニッポン。僕らは音楽やコミックやアニメの無限の可能性に陶酔し、それ越しにこの世界や平凡な日常を眺めていた。この映画は決して楽観主義的な映画ではないが、あの時代特有の未来を信じる想いが化石のように封印されている。“天使のたまご”というタイトルは未来に向けて放たれたタイムカプセルの隠喩でもあるのだろう。あれから更に40年。このタイムカプセルが4Kでよみがえるという。今の若い子たちは何を思うのか? そこに興味は尽きない。
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