真夜中ハートチューン:安田陸矢×瀬戸桃子×大久保瑠美×鈴代紗弓×伊藤美来インタビュー(1) 山吹有栖はうるさすぎず ヒロインに寄り添う

アニメ「真夜中ハートチューン」に出演する(左から)瀬戸桃子さん、大久保瑠美さん、安田陸矢さん、鈴代紗弓さん、伊藤美来さん
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アニメ「真夜中ハートチューン」に出演する(左から)瀬戸桃子さん、大久保瑠美さん、安田陸矢さん、鈴代紗弓さん、伊藤美来さん

 「週刊少年マガジン」(講談社)で連載中の五十嵐正邦さんのラブコメディーマンガが原作のテレビアニメ「真夜中ハートチューン」が、カンテレ・フジテレビ系の火曜午後11時のアニメ枠「火アニバル!!」で放送されている。アポロという配信者の少女を“声”だけを頼りに探す高校2年生の山吹有栖が、進学先の高校の放送部で“声に関わる仕事に就く”夢を目指す4人の美少女と出会う。。山吹有栖役の安田陸矢さん、歌手を目指す井ノ華六花役の瀬戸桃子さん、声優になりたい日芽川寧々役の大久保瑠美さん、VTuberとして活動する霧乃イコ役の鈴代紗弓さん、アナウンサー志望の雨月しのぶ役の伊藤美来さんに収録の裏側を聞いた。

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 ◇強烈なギャグシーン

 --作品の印象は?

 安田さん 王道とは少し違ったギャグシーンが強烈ですし、主人公がヒロインを振り回すところも新鮮です。ギャグのセンスも大好きでハマったところもあります。

 瀬戸さん 単刀直入に五十嵐先生の絵が大好きです。印象的なアングルや構図に思わず見入ってしまいますし、背景も細部まで丁寧に描き込まれていて、光や空気感、色まで伝わってくるような感覚がありました。アニメでも、影のつけ方や全体の彩色がとても美しく、原作のマヨチューらしい雰囲気がそのまま表現されていて、とてもうれしかったです。また、コメディーの部分も本当に面白くて、「小物成金」というツッコミのセリフが特に印象に残っています(笑)。表現の端々から、五十嵐先生ならではの魅力があふれている作品だと思います。

 大久保さん お二人が話したように、とにかくコメディーとしてすごく面白くて、先生の語彙力が素晴らしいので、アフレコ中も思わず笑ってしまうんです。それぞれのキャラクターの個性が光っていて、夢に向かって一歩一歩着実に進んでいく姿が見えてきます。それぞれのヒロインが山吹君を好きになっていく過程がしっかり描かれていますし、ラブコメの“ラブ”の部分も素敵です。どうやって関係を深めていくかを楽しく見させていただいています。

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 鈴代さん 楓林高校がすごいんですよね! 寧々ちゃんのファンクラブがあったり、イコはVTuberとして学校から配信していたり、しのぶちゃんは可愛いし、六花ちゃんには熱狂的なファンがいます。学校の設定も斬新! それぞれのキャラクターが魅力的で、どの子も目で追っちゃうんです。物語の流れが気持ちよくて、それぞれにフィーチャーされていて、初見でもスーッと入っていけます。それと、「真夜中ハートチューン」の特徴として、サブタイトルが最後に出てくるのがオシャレなんです。アニメでもそこが生かされた流れになっていて、演出的な面白さもあり、幅広く刺さる作品になっているかと思います。

 伊藤さん いろいろなものが詰まっています。コメディーもそうですし、ラブもあって、アポロが誰?という推理もあります。キャラクターの個性がみんな強くて、エンタメがギュギュギュギュと詰まっていますが、作品自体に統一感があるんです。緻密な作品だとも感じました。

 ◇キャラクターが魅力的!

 --安田さんが山吹有栖を演じる中で意識したことは?

 安田さん 有栖は最初、少しおとなしめに演じていたのですが、声が大きなキャラクターではありますし、ただ大きくすると違和感もあるので、違和感のないように少しずつ音量を上げていき、絞るところは絞って、傍若無人な存在になりすぎないようにしようとしてました。他人に対しても自分に対しても厳しいキャラクターですが、少し間違えると、うるさくガミガミしているように思われるかもしれません。みんなに寄り添おうとしていて、その熱が高すぎることが、伝わればと思っています。

 --瀬戸さんが演じる六花は本音が見えにくいところもあるキャラクターです。

 瀬戸さん ひょうひょうとしているところがあったり、小悪魔的なセリフがあったりする子ですね。演じるうえで一番難しかったのは、迷わないことでした。読者、視聴者の皆さんから見ると、六花は何を考えているのか分からない部分もあると思います。本当なのか嘘なのか、あるいは意外と本音なのか……。そこが彼女の魅力でもあるのですが、六花を演じる私は迷ってはいけないなと。彼女の一番の理解者になれるよう、原作を読み込む作業を繰り返しました。基本的には、ストレートに、言葉通りに演じることを意識していました。そのお芝居の中で、六花のさまざまな表情が伝わっていたらうれしいです。

 --歌がうまいキャラクターでもあります。プレッシャーは?

 瀬戸さん 校内にファンクラブができるほどのカリスマ性を持つ井ノ華六花を演じながら歌うことには、やはりプレッシャーがありました。場面ごとに声の出し方や歌い方を変えながら歌い上げることには苦戦したのですが、そのプレッシャーや悩みを忘れてしまうくらい、レコーディングは本当に楽しかったです。歌う中で六花と心がリンクしていくようで、音楽そのものや、歌うことがこれまで以上に好きになりました。アフレコを重ねるごとに六花の解像度が上がっていくのを感じていましたが、レコーディングではそれをさらに強く実感しましたね。

 --大久保さんが演じる寧々はツンデレキャラです。

 大久保さん ピンク、ツインテール、ツンデレという三拍子がそろったようなキャラクターですが、リアルにいる等身大の女の子であることに気を付けていました。漢字が苦手だったり、空回りしちゃったり、勘違いしたり、思い込みも激しかったり、人間的に可愛いんですよね。放送部の4人の絆も大事にしているけど、少しずつ有栖のことを認めていくというグラデーションも魅力的です。そこをいかに可愛く演じるかを気にしていました。ツッコミポジションでもあって、有栖と同じかそれ以上のテンションで、放送部の4人の中では一番テンションが高いキャラクターです。細かく押し引きを考えながらツッコミを入れていましたが、強い言葉を強いままにすると、可愛げがなくなってしまうので、甘いところはしっかり甘く、可愛いところはしっかり可愛くで、鋭いところはしっかり鋭くという緩急を付けようとしました。

 --寧々は声優を目指しているけど漢字が苦手です。大久保さんは?

 大久保さん 人並みですね。有栖には「漢字を勉強しろ」と言われますが、実はそこまで演技に重要でないんです。もちろん間違えてリテークが増えるのはよくないですけど、漢字よりも国語の方が大事なのかもしれません。私は、お芝居は国語だと思っています。キャラクターの感情の流れをくみ取ることが大事になってきます。

 --鈴代さんが演じるイコは、人見知りで口数は少ないキャラクターですが……。

 鈴代さん イコは、オーディションの時や原作を拝見していた時のイメージと、実際に演じた際の印象が少し違うんです。最初は、人見知りで、表情もあまり動かない印象がありました。山吹がイコの声を表すセリフとして「ささやくような声」とありましたし。実際に演じると「もうちょっと出しちゃっていい」というディレクションもありましたし、話数が進むにつれて、喜怒哀楽が割としっかり出てきます。イコのキャラクター像を長い目で見ると、つじつまが合わないところも出てくるかもしれないので、人見知りではあるのですが、毅然としているところもあって、言うことは言う堂々としたところも組み立てて、地に足をつけていいのかなと思っていました。視聴者の方はクールなイメージも持つと思うので、バランスを考え、ペースを崩さないような感覚で演じました。

 --イコはVTuberのすめらぎイコンとしても活動しています。

 鈴代さん VTuberさんは特にここ数年で身近になっていて、私も見たりするのですが、イコを見ていると、セルフプロデュース力が必要なんだとも感じます。有栖によって、イコが変わっていき、よりVTuberらしくなっていくのですが、演じる時は、イコがすめらぎイコンになろうとしているけど、最初はなりきれていなくて、そこが難しいところもありました。アバターの表情に合っていないと違和感が出すぎてしまいますし、いい案配を狙おうとしています。アニメが放送されて、どう感じるのかな?とドキドキしますが、自分なりに深掘りして臨みました。

 --伊藤さんが演じるしのぶは優等生です。

 伊藤さん 学校でも人気者ですが、しのぶ自体は実は放送部のみんなより華がない、個性がないというコンプレックスを持っていて、それを隠しています。その感情の持っていき方を意識していました。放送部の4人といる時のしのぶ、有栖と2人になった時のしのぶは、ガラッと変えようとしました。有栖に対する時にしか見せないしのぶの表情やセリフも楽しみにしていただけたらうれしいです。

 --アナウンサー志望ですが、噛みグセがあるようです。

 伊藤さん 精いっぱい噛もうとしました(笑)。

 瀬戸さん わざとらしくないんですよね。

 伊藤さん 自然に噛もうとしていて、楽しかったです。アナウンサー志望ということもあって、伝わりやすく発声したり、滑舌も気にしたりしながら、一音一音が聞こえるようにしゃべろうとしています。噛むんですけどね(笑)。オーディションの時にも「もう少しアナウンサーっぽく」というディレクションをいただいたことが、意識するきっかけにもなりました。

 インタビュー(2)に続く。(阿仁間満/MANTANWEB)

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