穏やか貴族の休暇のすすめ。
第12話 「リゼルのいない国」
4月1日(水)放送分
アニメ「ペンギン・ハイウェイ」などのスタジオコロリドと、山下清悟監督率いるスタジオクロマトによるオリジナル長編アニメ「超かぐや姫!」が、Netflix映画として世界独占配信されている。古典「竹取物語」にちなんだストーリーの“音楽アニメ”で、ヒット曲「メルト」などで知られるryo(supercell)さんをはじめ、豪華ボカロPが楽曲を提供。夢と希望に満ちた仮想空間「ツクヨミ」でのライブステージと、“歌”で繋がる少女たちの絆が描かれる。月からやってきたかぐやを演じる声優の夏吉ゆうこさん、ある日かぐやと出会う17歳の女子高生・酒寄彩葉を演じる永瀬アンナさんに作品への思い、収録の裏側を聞いた。
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夏吉さん 最初に資料をいただいて、仮想空間と和の世界の融合という美術の部分で、すごく美しい作品だと感じました。同時に、かぐやと彩葉が普段過ごしている現実世界もきれいな描写なのですが、どこか親しみのある空気をまとっていて、その二つがすごくうまく融合されている今までにない作品だなと。とても惹(ひ)かれて、絶対に出たいなと思いながらオーディションを受けました。
永瀬さん かぐや姫と仮想空間、配信アイドルという題材を同時に扱うのが意外というか、すごく未来な感じがして、ワクワクしました。近未来の新しいものと身近に感じる温かいものが掛け合わさっていて、すごく楽しい作品なんだなと思いました。
夏吉さん かぐやを見た時にその声はあまり思い浮かばなくて。めちゃくちゃ自由で、彩葉をめちゃくちゃに振り回すし、その一方で冷めて物事を見るというか、割り切ってしまえるところも持ち合わせている。かぐやは作中でたくさんの楽曲を歌うのですが、現実問題として、役を作り込むと歌うシーンの時に大変だなと思ったので、オーディションの段階では、自分が歌っていて表情を豊かにできるラインと、お芝居が両立できるところでいきたいなと思いながらオーディションを受けました。歌った時に「あ、ここで変えたな」となってしまうと、かぐやじゃなくなっちゃうなと思ったので、自然体でやれるようにしました。
夏吉さん 大好きです。それこそryo(supercell)さんの曲もたくさん聴いていましたし、40mPさんの曲もずっと大好きで、元気がない時に「トリノコシティ」などいろいろな名曲をカラオケで歌っては「声優なれたらいいな」とぼんやり思っていたこともありました。だから、そうそうたる方々が関わってる作品に出演できることが光栄というか、まだあんまり実感ない……いや、これだけめちゃくちゃ歌ったから実感はあるか(笑)。幸せだなと思います。
永瀬さん 彩葉は、他人の目や顔色をうかがって自分のやりたいことを封じ込めるところがあって、すごく近しいものを感じました。オーディションの時も、監督と音響監督とディスカッションする機会があったのですが、例えば母親に対しては嫌いと思っているのか? それとも愛してくれているからこそ自分の動きを制限してくるというのは分かった上でポロッとこぼれる言葉なのか?と、丁寧に擦り合わせていきました。彩葉のそういうマイナスなイメージや気持ちに共感しながら演じることができたのかなと思います。監督からも、彩葉は視聴者の代弁者のようなキャラクターになるから、お芝居もコテコテにつけるのではなくて、自然体がいいというお話がありました。
夏吉さん かぐやは、彩葉に駄々をこねながら鼻歌を歌うシーンなどがあるのですが、お芝居にかなり任せていたただいた部分が多かったんです。そこは、家で何をしようかなと考えて、めちゃくちゃ自分の引き出しをあさりました。かぐやは絶対同じことはやらないので、二度と同じ鼻歌は生まれないし、その時の楽しかったことがそのまま歌になるような子だなと。場面の雰囲気はくみつつも、ワンシーンごとに違うかぐやを見せるために、イマジネーションを膨らませました。あとは、懐かしのインターネットのオマージュのようなシーンもあって、当時インターネットを生きていた人をハッとさせながらも、かぐやのお芝居が伝わればいいなと、いろいろな方向に頭を使っていました。
永瀬さん 彩葉は、人の目を気にしているところがあるので、自分の心の周りに膜を一つ張っているんです。自分の本心を見せないようにしなきゃと気を張ってる感じがずっとあって。ただ、かぐやと一緒に過ごしていくにつれて、だんだんそれが剥がれていくので、すごく慣れ慣れしく言ってみたり、違いは付けたいなと思いました。監督もそうしてほしいというところで、時間をかけてじっくり収録させていただきました。
永瀬さん 急に変わるのではなくて、水に絵の具を落としたみたいにだんだん広がっていくような感じ。私は今まで演じてきた役がすぐ切り替わったり、一つのアクションによって気持ちが変わるような役が多かったので、そこは挑戦にもなったし、難しいところでもありました。あと、彩葉がうがいをするシーンがあるのですが、そこは私が実際にうがいをしているんです。監督はうがいにこだわっているようでした。
夏吉さん そこでかぐやがハッとするの。
永瀬さん 私、なぜそこでハッとするのか、監督に聞いたんです。すると、その直前のシーンで、自身の覚悟を口にする彩葉の表情を見て、見とれたんだと。
夏吉さん 生物として、彩葉をただただきれいだなって思っちゃったんだなという。
永瀬さん だから、うがいシーン前後は重要で、私はそこですごく苦戦しました。収録でうがいをするというのが初めての経験だったので。
夏吉さん それは誰でもそうだよね(笑)。
インタビュー(2)に続く。
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