ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
話題の小説の魅力を担当編集が語る「ラノベ質問状」。今回は、「銀河英雄伝説」の田中芳樹さんと「双星記」の荻野目悠樹さんが送る「野望円舞曲」(久織ちまき画)です。徳間デュアル文庫編集部の渡辺季子さんに作品の魅力を聞きました。
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──この作品の魅力は?
スペースオペラならではの壮大なスケール感で贈る波瀾(はらん)万丈の物語が本書の魅力です。舞台ははるか未来の銀河宇宙。商業国家オルヴィエート元首の娘・エレオノーラは、母を殺した父を憎み、自らを縛りつける旧体制を打破したいと熱い思いを胸に秘めています。そんな折、新興の軍事国家ボスポラス帝国がオルヴィエートに侵攻。エレオノーラはそれを機に、みずからの知力と侍女ベアトリーチェの友情のみを頼りに、銀河宇宙にはばたきます。
エレオノーラの行くところ、陰謀あり戦闘あり。はかなげな容姿でとんでもなく大きなこことを成し遂げてしまう(しかもツンデレ……?)な令嬢エレオノーラの魅力は無論のこと、美貌(びぼう)、知性、軍事的才幹とすべてを持ちながら、戦うことが大嫌いな兄のジェラルド、エレオノーラが危機に陥ると現れて彼女を助ける謎の怪盗コンラットなど、陰影に富んだキャラクターたちの動向には目が離せません。また宇宙での艦隊戦や人類の未来に対するさまざまな洞察など、SF的な魅力も満載です。
──作品が生まれたきっかけは?
田中芳樹先生が「魅力的な悪女を描きたい」という思いで作られた原案を、若い作家とのコラボレーションで小説化できないか──。そんなアイデアがもちあがったときに、ちょうど荻野目悠樹先生がお酒の席で、田中芳樹先生の「銀河英雄伝説」の大ファンであること、宇宙ものが書きたいことなどを小社編集者に熱く語られたことが、合作のきっかけとなりました。
──作者とイラストレーターはどんな方でしょうか?
いかに読者の皆様に楽しんでいただくか、いかに完成度の高い原稿をあげるか──そこにこだわるという点では、作者もイラストレーターも意識は一致。そのため、原稿来ないなぁ……と待ちわびる点、皆さまよく似ております。
──今後の展開、読者へ一言お願いします。
00年に刊行がスタート、全10巻予定の物語も9巻が刊行され、ついにクライマックス。最終巻の刊行は、今年秋ごろの予定です。どうか最後までご愛読よろしくお願いいたします。
徳間書店 徳間デュアル文庫編集部 渡辺季子
野望円舞曲 田中芳樹・荻野目悠樹著、久織ちまき画 徳間書店 1~9巻発売中
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