アキバ中古ゲーム市況：ＧＷは「ドラクエ」「メタルギア」に集中　伏兵「一騎当千」は完売

　東京・秋葉原などで中古ゲームやＤＶＤを販売する「ＴＲＡＤＥＲ（トレーダー）」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。１日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、ゴールデンウイーク（４月２７日～５月１０日）の集計を基に、中古市場の今を語ってもらいます。

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　ゴールデンウイーク（ＧＷ）は、アキバに来るお客さんも増えて大いに盛り上がりました。ただ、売り上げは、「ドラゴンクエストモンスターズ　ジョーカー２」（ＤＳ、スクウェア・エニックス）と「メタルギア　ソリッド　ピースウォーカー」（ＰＳＰ、ＫＯＮＡＭＩ）に集中。あまりにすごすぎて他のタイトルがかすんでしまうほどでした。

　中でも「ジョーカー２」はそれまでＤＳのタイトルが弱かったこともあり大ブレークしました。一方の「メタルギア　ソリッド　ピースウォーカー」は確かによく売れたのですが、正直、販売店の期待が大きすぎたのも事実で、ちょっと余り気味な印象。ゲーム内容も良く、中高生は買っていくのですが、一般ユーザーへの浸透は今一つだったようです。伏兵だったのは、人気マンガ原作の「一騎当千　クロスインパクト」（ＰＳＰ、マーベラスエンターテイメント）。特に、フィギュア付きの限定版はあっという間に完売してしまいました。５０００円を切る手ごろな値段が魅力の「スーパーストリートファイター４」（ＰＳ３・Ｘｂｏｘ３６０、カプコン）、４月の発売以来品薄が続いている「ニーア　レプリカント」（ＰＳ３、スクウェア・エニックス）も人気でした。

　中古市場のトップは「メタルギア　ソリッド　ピースウォーカー」。人気はすさまじく、休み明けで買い取りが増えたこともあり、高回転しています。２位は「ドラゴンクエスト６」（ＤＳ、スクウェア・エニックス）。「ジョーカー２」が連動していることも売り上げに貢献しているようです。３位は協力プレーが楽しめる「ゴッドイーター」（ＰＳＰ、バンダイナムコゲームス）。人が集まりやすいＧＷということもあり、よく売れました。

　今週はＧＷ明けで一休みといったところ。人気を集めそうなのはサッカーＷ杯の公式ゲーム「２０１０　ＦＩＦＡ　ワールドカップ　南アフリカ大会」（エレクトロニック・アーツ）のＰＳ３版か。海外版の評価が高かった「メトロ２０３３」（Ｘｂｏｘ３６０、スパイク）も一定の人気を集めそう。人気ドラマから生まれた「トリック　ＤＳ版」（ＤＳ、ＫＯＮＡＭＩ）は、発表が唐突過ぎたという印象があります。よほどの大作でもない限り、急に発売しても売れないのですが、果たしてどうでしょうか……。

◇中古ランキングは次の通り（４月２７日～５月１０日・トレーダー調べ）

１位　メタルギア　ソリッド　ピースウォーカー（ＰＳＰ）

２位　ドラゴンクエスト６（ＤＳ）

３位　ゴッドイーター（ＰＳＰ）

４位　世界樹の迷宮３（ＤＳ）

５位　ドラゴンクエストモンスターズ　ジョーカー２（ＤＳ）

６位　ニーア　レプリカント（ＰＳ３）

７位　ガンダムアサルトサヴァイブ（ＰＳＰ）

８位　北斗無双（ＰＳ３）

９位　ラブプラス（ＤＳ）

１０位　ニーア　ゲシュタルト（Ｘｂｏｘ３６０）

◇プロフィル

　小林俊一（こばやし・しゅんいち）　中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

　中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。