前田敦子さんが連覇を逃し、大島優子さんが1位を獲得した「AKB48選抜総選挙」。開票イベントの司会を務めたフリーアナウンサーの徳光和夫さんは、上位にランクインしたメンバーを即興の川柳で祝福した。まさかの2位に悔しさをにじませた前田さんには、「エースゆえ孤独に見据えろまえだ(前田)けを」との言葉を贈った徳光さん。これまでセンターを張り続けた前田さんへの心遣いともとれる言葉の妙技に、客席からは「おお!」と感心の声が上がり、会場は拍手に包まれた。
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10位にランクインした宮澤佐江さんのあいさつ後、徳光さんは「梅雨空に明るく咲いてさえ(佐江)わたる」と五・七・五が思わず口をついた。鹿児島市出身で9位の柏木由紀さんには「初夏なのに薩摩の空に花の雪(由紀)」とまたもや絶妙な川柳を贈り、会場の拍手を受けると「こうなったらやり続けます!」とノリノリに。
7位の小嶋陽菜さんには「美しさ色香も漂う春な(陽菜)のに」、6位の高橋さんが熱い思いのこもった見事なスピーチを終えると、「本物の熱き心や南(みなみ)風」と当意即妙の返し。5位に入ったものの、「やっぱり悔しい。絶対に次はもっと上の順位に入りたい」と悔し涙を見せた渡辺麻友さんには「まゆ(麻友)上げていつか目指せよトップの座」と詠んで、会場からは「徳さんうまーい!」の声も上がっていた。
チームK所属で4位に入った板野友美さんには「輝きはそこにいたの(板野)かチームK」、3位の篠田麻里子さんには「その笑顔まりこ(麻里子)ろがすようにはじけてる」と機転を利かせた。逆転の1位に輝いた大島優子さんの涙のあいさつを受けて、徳光さんは「こうした表情を見ていても、涙顔があり、毅然といたしまして、トップに立っての覚悟の顔と言いましょうか、そういったいろんな表情を持った大島優子さんでありますけども、『表情の豊かさ実り有効票』……というのが、まさに今日実ったという風に感じております」とさらりと五七五を織り交ぜていた。
AKB選抜総選挙は昨年夏に続き2回目。「AKB48」と名古屋を拠点に活動する姉妹グループ「SKE48」の合計104人から、上位21人が8月発売予定の17枚目のシングルのメンバーを選ぶ。今回も第三者機関の協力を得て、「ヤラセなしの完全ガチンコ方式」で開票された。大島さんが3万1448票で1位を獲得、昨年1位の前田さんは3万851票で2位、篠田麻里子さんが2万3139票で3位だった。
開票イベントの司会は、徳光さんと木佐彩子さんが担当。会場には、かねてからAKB48ファンを公言していたお笑いコンビ「南海キャンディーズ」の「山ちゃん」こと山里亮太さんも開演前から姿を見せ、会場から「山ちゃーん!」と声援と拍手を浴びていた。(毎日新聞デジタル)