マンガ質問状:「殿といっしょ」 実在の武将との類似やギャップを楽しんで

大羽快さんのマンガ「殿といっしょ」(メディアファクトリー)1巻の表紙
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大羽快さんのマンガ「殿といっしょ」(メディアファクトリー)1巻の表紙

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、戦国時代のさまざまな武将が登場、7月からアニメも放送される痛快4コママンガ「殿といっしょ」(メディアファクトリー)です。「コミックフラッパー編集部」の遠藤雅己さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 大河ドラマや小説、ゲームなどでは格好よく描かれる戦国武将たちを、逆にみんなギャグキャラにしてしまった4コママンガです。織田信長は何でも燃やしたがり(延暦寺焼き討ちの話から)、伊達政宗は変態的な眼帯マニア(独眼竜だから)など、武将たちの性格は、有名な話などを曲解(?)して設定しています。戦国時代好きな方は「この武将ならこんなことやってそう」「その話をそうイジったか」と、実際の人物との類似やギャップを楽しんでいただいているようです。一方、戦国時代初心者の方からは、「このマンガで戦国武将の名前を覚えた」というご意見も数多くいただいています。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 05年に「コミック戦国マガジン」という増刊を出すにあたり、他の作家さんから「戦国時代が大好きなマンガ家さん」として大羽快先生を紹介していただいたのが始まりです。「戦国武将の4コマギャグを読み切り」ということで執筆をお願いしたのですが、正直想像をはるかに超える大好評でした。増刊が終了した後もそのまま終わらせるには大変惜しい作品でしたので、コミックフラッパーに移籍して連載となりました。

 −−作品を作るうえでうれしいこと、逆に大変なことは?

 読者の方の感想で、「『殿といっしょ』のせいで武将のイメージが崩れた。どうしてくれる」みたいなご意見や、微妙な小ネタを指摘していただいたときはうれしいですね。大変なのは、武将の話を実際のマンガのネタとして成立させる過程ですね。といってもネタにかんする苦労は大羽先生がされているものですので、担当としては頭が下がるばかりです。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 いよいよ7月5日より、読売テレビ(関西地区)でアニメの地上波放送が開始です! そして8月23日には最新コミックス第5巻が、通常版と完全新作アニメDVD付き限定版の2種類発売です。今回の収録アニメ、本当にすごいクオリティーになってます。さらに同日、大羽快先生の旧ペンネーム「原淳」名義での作品を集めた短編集「Jといっしょ」も発売となります。“日本一やさしい戦国入門書”の「殿といっしょ」を今後もよろしくお願いいたします!

メディアファクトリー コミックフラッパー編集部 遠藤雅己

◇連載情報など

殿といっしょ 大羽快 1~4巻 コミックフラッパー(毎月5日発売)で連載中

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