吉本興業:上海メディアグループと提携 中国のお笑い研究も

会見に出席した大崎洋・吉本興業社長(右)と滕俊傑(かん・じゅんじぇ)・SMG副総裁
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会見に出席した大崎洋・吉本興業社長(右)と滕俊傑(かん・じゅんじぇ)・SMG副総裁

 吉本興業は2日、中国の「上海メディアグループ(SMG)」と長期的な提携を結ぶことを発表した。両社は中国・上海に合弁会社を設立し、番組の販売やインターネット配信、タレントのマネジメントなどを展開、中国のお笑いの研究と制作、販売も手がけるという。会見に出席した滕俊傑(カン・ジュンジェ)SMG副総裁は「これからいろいろなプラットホームを通して、両国間のコンテンツビジネスや番組制作を展開していきたい」と語った。 

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 中国SMGは、中国で最も影響力を持つメディアグループの一つ。14のテレビチャンネル(地上波4、ケーブル8、衛星放送2)、11のラジオ局、31の有料デジタル放送、ネット放送、新聞・雑誌を運営、芸能マネジメント業務やスポーツ団体の運営など幅広く展開している。

 吉本興業は、1912(明治45)年、吉本吉兵衛・せい夫婦が「第二文芸館」で寄席経営を始めて創業。現在、芸能プロダクション「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」や不動産事業の「よしもとデベロップメンツ」などを傘下に持つ持ち株会社で、グループ全体で約800人のタレントが所属、なんばグランド花月、ルミネtheよしもとなどの劇場も経営している。

 同社はブラッド・ピットさん、トム・クルーズさんらを抱える米国ハリウッド最大手のタレントエージェンシー「クリエイティブ・アーティスト・エージェンシー」と08年8月に戦略的提携を締結しており、今後は両社に所属するタレントらを起用し、テレビ番組、映画、デジタルコンテンツなど幅広いエンターテイメント分野での共同制作や、世界配給を含む、日米での新たなビジネスモデルの構築を目指すという。

 デジタル分野の新規事業として「市民芸人発掘プロジェクト『芸人2』」と題した人材発掘プロジェクトを同社の公式サイトで展開する。3カ月に1回のペースで「問題」を出題し、デジタル時代にふさわしい、通常のお笑い芸人とは異なる形の才能を発掘していくという。

 会見後には、今田耕司さんと友近さんらの司会で事業戦略を発表する「新生『吉本興業株式会社』お披露目会」を動画配信サービス「USTREAM」で生配信した。(毎日新聞デジタル)

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