動画配信サイト「ニコニコ動画」を運営するドワンゴは6日、ネットと連動したライブ事業としてミュージカル「クリスマスキャロル」(仮題)を上演し、その主役に元ライブドア社長で実業家の堀江貴文さん(37)を起用すると発表した。スパイラルホール(東京都港区)で行われた発表会に登場した堀江さんは「今回お話を聞いて、半分冗談じゃないかと思っていました」と話した。けいこに先駆けたワークショップでは「腹筋ができない、スキップができない」と現状を語り、「社長をやってましたので、他人に命令されて指導されることがなかった。体のぜい肉だけじゃなく、心のぜい肉も落とします」と意欲をみせていた。
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発表会には、「2ちゃんねる」開設者で、関連会社ニワンゴ役員の西村ひろゆきさんも登場。堀江さんの起用理由を聞かれた西村さんは「堀江さんのやらなさそうなことをやらせようという発想」「自分が見たいものを見たい。堀江さんの華麗なスキップとか(笑い)。だからディケンズの王道の名作『クリスマスキャロル』の現代版をあえて堀江さんにやらせようと思った」と語った。演出・脚本を担当する湯澤幸一郎さんは「うーん、大丈夫なのかな、と誰でも思うと思うんですけれど、堀江さんの熱意なら大丈夫」と太鼓判を押した。作品については「まっとうに勝負してもいいんでしょうけど、堀江さんだからという作品にしたい」と答えた。
「クリスマスキャロル」(仮題)は、宇宙ビジネスに身をささげる冷酷無慈悲なビジネスマン・氷室聖哉(堀江さん)が、宇宙進出を狙った念願のロケットを完成させて乗り込むが、大天使ガブリエルの怒りを買い、宇宙に到達する寸前でロケットを爆発させられる。天使により人間に戻るチャンスを与えられた氷室は、「どこで何を間違えたのか……」と自らの半生を見直すため、時空を超えた魂の旅に出る……という物語。堀江さんのほか、青年期の氷室役に「RUN & GUN」の宮下雄也さん、少年期の氷室役に小池亮介さんほかが出演する。
堀江さんは「特にスキップがきつい。スーパーで買ってきた米袋を担ぎながら、音楽に合わせてやる感じ。体重が軽い人には分からない」とこぼした。しかし、「悔いがないように、みなさんにお見せしても恥ずかしくないようなものになるように、頑張っていきたい」と意気込みを語っていた。
ライブ事業は、“ネットとライブの融合”をテーマに、音楽イベントやミュージカルなどをライブハウスや劇場から生中継をするもので、イベント会場で観賞する「リアルチケット」はもちろん、「ネットチケット」も販売し、有料でライブ映像をネット配信。ネット視聴者のコメント投稿を会場でも見られるようにするなど、ネットと会場との双方向性が楽しめる内容になるという。
「クリスマスキャロル」(仮題)は12月22日~26日、博品館劇場(東京都中央区)で公演・ネット配信予定。(毎日新聞デジタル)