東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER(トレーダー)」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、15~21日の集計を基に、中古市場の今を語ってもらいます。
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新作のラインアップが弱かったことに加え、折からの猛暑で3連休だったにもかかわらず、売り上げは伸び悩みました。映画も公開中の「踊る大捜査線 THE GAME」(DS、バンダイナムコゲームス)は、売り切れが相次ぎましたが、そこまで期待していなかったため、発注を抑えたというのが正直なところか。「ファイアーエムブレム 新・紋章の謎~光と影の英雄~」(DS、任天堂)は大ヒット。中古市場でもDS版の前作が高騰し、あっという間に売り切れました。「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードビクトリー」(Wii、スクウェア・エニックス)は、期待ほどではなかったという印象。「ドラクエ」の新作というよりは、キャラクターゲームとして見られていたような気がします。カプコン久々のRPG「ラストランカー」(PSP)も好調。ユーザーの評価も高いのですが、早く終わってしまうという声も聞きます。ダークホースだったのが、「武装神姫 BATTLE MASTERS」(PSP、KONAMI)。人気フィギュアから生まれた初の家庭用ゲームで、ほとんどの店舗で完売しました。
中古市場のトップは「トトリのアトリエ」(PS3、ガスト)。在庫も適正な数を維持してよく売れています。2位は先週まで1位だった「ラブプラス+」(DS、KONAMI)。店頭に並べた先から売れていくという状況も一段落し、ようやく在庫も落ち着いてきました。3位は「ブレイブルー コンティニュアムシフト」(PS3・Xbox360、アークシステムワークス)。こちらも高回転しています。夏休みに入ったこともあり、PSP本体が再び売れています。続編が発表された「ゴッドイーター」(バンダイナムコゲームス)など協力プレーが楽しめるPSPタイトルの売れ行きもいいですね。
今週は、アニメなど幅広く展開している人気シリーズの新作「フェイト/エクストラ」(PSP、マーベラスエンターテイメント)一色の展開と予想。中でも人気キャラ「セイバー」のフィギュア付きの限定版は、発売日の午前中には売り切れるというものすごい盛り上がりをみせています。キャラクターデザインが原作と異なることからちょっと心配していたのですが、ほっとしました。テレホンカードなど店舗別オリジナル特典も用意されているので、中古市場としても買い取りを期待したいところです。
◇中古ランキングは次の通り(15~21日・トレーダー調べ)
1位 トトリのアトリエ(PS3)
2位 ラブプラス+(DS)
3位 ブレイブルー コンティニュアムシフト(PS3)
4位 ドラゴンクエスト モンスターズ ジョーカー2(DS)
5位 ゴッドイーター(PSP)
6位 ロストプラネット2(PS3)
7位 ファイナルファンタジー13(PS3)
8位 龍が如く4(PS3)
9位 ラストランカー(PSP)
10位 メタルギア ソリッド ピースウォーカー(PSP)
小林俊一(こばやし・しゅんいち) 中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者
中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。
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