開発途上国の実情を知ることで国際協力NGO活動に参加してもらおうと、そのきっかけづくりをする「なんとかしなきゃ!プロジェクト」が27日発足。記者会見が東京・青山の国連大学であり、シドニー五輪女子マラソンの金メダリストの高橋尚子さんや女優の紺野美沙子さんら多くの著名人や有識者が趣旨に賛同し、出席した。高橋さんは「身近な生活の一歩一歩が未来を変えていく。多くの人に現実を知って気づきを得てもらい行動してほしい」と呼びかけた。
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この日の会見には、高橋さん、紺野さんのほか、歌手の川嶋あいさん、キャスターの渡辺真理さん、モデルの知花くららさん、サッカー解説者の北澤豪さん、俳優の塩谷瞬さん、司会者の福留功男さんらが同プロジェクトのメンバーとして出席。サッカー日本代表の中澤佑二選手、道端ジェシカさん、王貞治さん、黒柳徹子さん、勝間和代さん、緒方貞子さん、伊達公子さん、藤原紀香さんらからの動画メッセージも上映された。
紺野さんは98年から国連開発計画(UNDP)の親善大使として活動してきた実績があり「一昨日パキスタンから帰ってきたばかり。途上国では4人に1人が1日1.25ドル未満で生活している現実を日本人にも知ってもらいたい」と訴えた。また、国際協力NGOセンター(JANIC)の山口誠史事務局長は「広報活動はもとより具体的にNGOの活動へ参加する方法を知ってもらうためにも、『なんとかしなきゃ!プロジェクト』で告知をしていきたい」、村田俊一・UNDP駐日代表は「途上国支援の組織の紹介や多くの人が行動に移せるきっかけを作るプロジェクトとして期待している」とあいさつした。
同プロジェクトは、実行委員会やJANIC、国際協力機構(JICA)、UNDPが主催。国際協力に関する特設サイト「なんとかしなきゃ.jp」(http://nantokashinakya.jp/)上で、途上国の現状や課題、日本との相互関係などについて分かりやすく伝えるほか、著名人や有識者のメンバーが開発途上国の現地取材を行い、同サイト上でリポートする。プロジェクトのメッセージを伝えるためのサポート楽曲も制作予定で、プロジェクトの趣旨に合うような各地のコンサートでPR映像の上映やブース出展などをするほか、さまざまなイベントを予定している。
現在、プロジェクトの趣旨に賛同する個人や団体のサポーターを募集。3年間で100万人と170市町村の参加を目的としており、著名人メンバーは現在の44人から100人に、参加団体を現在の45団体から300団体にすることを目指している。25年3月まで。(毎日新聞デジタル)