イタリア代表の優勝で幕を閉じた「世界コスプレサミット2010」(テレビ愛知主催)。昨年、アニメ・マンガ原作の作品が主体だったコスプレの題材は、今年、参加15カ国のうち10カ国がゲーム原作の作品を題材とし、すっかり様変わりした。ステージ上では、空中に浮くなど派手なパフォーマンスが繰り広げられ、大仕掛けな演出をした代表チームが上位に進出。今後のコスプレ大会の流れを占うような大会だった。
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「世界コスプレサミット」は03年にスタートし、今年で8回目。05年の国際博覧会「愛・地球博EXPOドーム」で初めてコスプレの完成度やパフォーマンスなどを各国代表コスプレーヤーが競う「世界コスプレチャンピオンシップ」を伴う現在の形になった。これまでにイタリア(05年)、ブラジル(06年、08年)、フランス(07年)、日本(09年)が世界一に輝いている。
昨年の各国代表チームがコスプレの題材に選んだ作品はジャンル別で、マンガ6▽アニメ4▽ゲーム3▽ライトノベル2−−とマンガやアニメが主体だった。それが今年は15カ国中、10カ国がゲームを題材に選び、特にゲーム「ファイナルファンタジー」は3カ国が題材に選ぶなど人気で、すっかりゲーム主体となった。
昨年との違いは、審査方法が大幅に変わり、初めて点数制が導入されたということがある。演出力、創造力、エンターテインメント性を10点満点で評価する「パフォーマンス」、衣装の出来栄えを10点満点で評価する「コスチューム」、キャラクター設定など原作に忠実かを5点満点で評価する「ストーリーの忠実さ」で採点され、審査員5人の合計125点満点で順位が決まる。細かくストーリーがあるアニメやマンガよりストーリーにより自由度があるゲームに各国代表がシフトしたとみられる。
また、派手なパフォーマンスも今年の特徴だった。98点を獲得して世界一となったイタリア代表は、ゲーム「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」の主人公リンクとガノンドロフのコスプレを披露。ステージいっぱいに宝箱などの大道具を設置し、リモコンで立ち上がる姫を登場させたり、精巧な弓矢や岩に刺さった剣、ぬいぐるみのオオカミを使うなどして、3分のパフォーマンス中、観客を飽きさせることなく楽しませ、大喝采(かっさい)を浴びた。イタリア代表は、前日に行われたパレードでもゲーム「バイオハザード2」で怪物と化したウィリアム・バーキン、ゲーム「ソウルキャリバー4」で巨大なメイス(鎚矛)を持ったロック・アダムスのコスプレでインパクトを残していた。
97点を獲得し準優勝のタイとブラジルもまた審査員や観客の度肝を抜くような演出を見せた。「コスチューム」の得点が最も高かったチームに贈られる「ブラザー賞」を受賞したタイ代表はゲームを題材にした映像作品「ファイナルファンタジー7 アドベントチルドレン」の主人公クラウド・ストライフと“召喚獣”のバハムート震のコスプレで、ストライフは手製のバイクにまたがって登場。バハムート震は特撮映画の怪獣キャラクターのような完成度で審査員らを驚かせた。ブラジル代表は、ゲーム「ヴァルキリープロファイル2 シルメリア」の女神シルメリアと“不死者王”と呼ばれるブラムスのコスプレ。パフォーマンス中、シルメリアの背から大きな羽根が飛び出し、空中に浮かぶ演出をみせた。
一方、日本代表はマンガ、アニメで知られる「忍者ハットリくん」のハットリ君とケムマキ君のコスプレで登場し、ケムマキ君に奪われたちくわをハットリ君が奪い返すため追いかけるストーリーを演じた。審査員の影山ヒロノブさんは「チームジャパンは(開催地地元の)三河のちくわを使うなどアイデアが良かった」と好評だったが、派手なパフォーマンスを繰り広げた上位進出チームに比べ地味さは否めず80点の得点で8位に終わった。
審査委員長の古谷徹さんは最後に、イタリア、タイ、ブラジルがみせた仕掛けを一つ一つ挙げ「装置にこだわりがあって、アイデア盛りだくさんで見応えがあった。日本の原作やキャラクターに対する愛、情熱がなせる業だったとすごくうれしく思います」と講評。マンガ・アニメからゲームへの題材のシフト、派手なパフォーマンス。今後のコスプレシーンを占うような大会だった。(毎日新聞デジタル)
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