アフロサムライ:次回作「マンガをコツコツやっています」 生みの親・岡崎能士さんに聞く

「アフロサムライ」の原作マンガを手掛けた岡崎能士さん
1 / 1
「アフロサムライ」の原作マンガを手掛けた岡崎能士さん

 イラストレーターの岡崎能士さんが自費出版したマンガ「アフロサムライ」。フィギュア化をきっかけに、米国で「クールだ」と話題となり、米俳優のサミュエル・L・ジャクソンさんが製作総指揮と主演声優を務めアニメ化もされた。この夏、「アフロサムライ」と続編「アフロサムライ:レザレクション」がWOWOWで放送されるのを機に「ジャパニーズ・クール」の先端を行く岡崎さんに創作の裏側を聞いた。

あなたにオススメ

 −−「アフロサムライ」が生まれたきっかけは?

 フリーのイラストレーターとして駆け出しのころ、仲間と東京・高円寺で飲んで、仕事のことでぼやいていたんです。身銭を切って、やりたいものをやろう……となりました。大学時代から描いていたアフロを主人公に、お話を作って自費出版したのが「アフロサムライ」です。出版社に持ち込んでも難しいと思ったし、やりたいことをやる!と。

 −−そのマンガがフィギュア化された。

 兄と僕が世話になっていたキュレーターの山口裕美さんが、若手のアーティストと玩具メーカーのコラボレートを企画して、フィギュアを出展したんですよ。当時はイラストレーターの仕事以外にも派遣の仕事をしていて「(イラストが描けるのであれば)ゴンゾの人に会ってみない?」と勧められて、手土産にフィギュアを持っていくと、会った方がデスクに飾ってくれたそうです。それを見た米国のプロデューサーが「(フィギュアが)クールだ。このイラストレーターに会わせろ」となったんですよ。

 −−いきなりのアニメ化です。

 もう「アニメになるならやったー!」という心境ですよ。でももちろん、それからは進まず数年がたったんです。そんなとき、サミュエルの話が急に出たんです。とはいえ、それまでも「(米映画監督の)タランティーノに見せた」とか、そういう話もあったので、軽く「楽しみです」とか返事していたんです。すると(プロデューサーから)「サミュエルと会うからアメリカに来い」と言われて……。サミュエルと会ったときのことは(興奮して)あまり覚えていないんですよ。

 −−アニメ化されたときの感想は?

 日本にいると(アニメが放送されていたアメリカの状況が)分かりにくくて、不安だったのですが、(アニメの)木崎文智監督とアメリカのアニメイベントに足を運ぶと熱狂的に迎えてくれて。それを見て監督と「うれしいね」と言っていました。

 ーー日本のアニメが世界で人気です。

 日本のアニメはすごいということに、外国のファンが気付いたのだと思います。インターネットなどの効果もありますが、評価されるべくして評価されたのでしょう。正直、「アフロサムライ」を米国に持っていたとき、ここまで受け入れられるとは思いませんでしたから。言えるのは、何かがずば抜けている作品は、どの国の人も楽しいということではないでしょうか。

 −−現在と今後の活動について教えてください。

 最近だと、レゲエグループ「FIRE BALL」のCDジャケットを手掛けました。「アフロサムライ」ですが、続きのマンガをコツコツやっています。どういうふうに発表するかは未定です。原作マンガもよろしくお願いします。

 ※放送は、「アフロサムライ」が14日深夜0時半、「アフロサムライ:レザレクション」が15日午後11時から。

アニメ 最新記事