薬屋のひとりごと
第13話 外廷勤務
12月27日(金)放送分
話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、ダシを極めた伝説の出張料理人の活躍を描いた早川光さん原作、松枝尚嗣さんのマンガ「ダシマスター」(集英社)です。ビジネスジャンプ編集部の稲生晋之さんに作品の魅力を聞きました。
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−−この作品の魅力は?
ダシマスターと呼ばれる伝説の出張料理人が主人公です。彼の「武器」は文字通り「ダシ」。ダシはすべての料理の「命」とも言えるのですが、実は今までのグルメマンガではきちんと取り上げられてこなかった。でも、ダシはものすご~く深いし、面白いんです。見どころは、さまざまな食材から採られるダシからどんな「料理」が生まれるのか。さらに、そこで描かれる「人間ドラマ」の素晴らしさ。この両輪が絶妙な歯車でかみ合った本作は、まさにグルメマンガの最終形!と言ってしまっても過言ではないと思います(笑い)。
−−作品が生まれたきっかけは?
原作者の早川先生は、ミネラルウオーターの評論家としても高名な方で、水を研究し突き詰めていく中で、水と料理の関係にも造詣が深くなっていかれました。さらに「きららの仕事」(集英社刊)というマンガの原作者でもあり、そもそも「食」自体にも本当に詳しくて。その早川先生に「全く新しいグルメマンガ」をお願いしたところ、「ダシから発想するグルメマンガ」という新しい切り口が生まれたんです。
−−作品を担当する上でうれしいこと、逆に大変なことは?
早川先生はまさにグルメネタの宝庫のような方ですが、非常に研究熱心な方でもあります。私も日々、新しい食材やダシ材はないか、取材・勉強しながら打ち合わせをしています。乾物店で変わった食材を見つけたら、とりあえずかじってみたり(笑い)。不勉強な私ですが、作画担当の松枝先生にも助けてもらっています。細部にまでリアルを追求する松枝先生は、ご自身でも相当取材されていて。原作・マンガの両作家さんに支えられていますので、大変なことはほとんどありませんね。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
毎回毎回、ダシマスターが天才的に発想する「“奇蹟”の料理」と、それを食べて前向きになっていくゲストキャラたちの「人間ドラマ」。「ダシ」は今までまともにフィーチャーされてこなかった切り口ですし、グルメに興味のある方はもちろん、興味のない方もご一読していただければ絶対ビックリしていただける作品です! ぜひ、よろしくお願いします!
あと、これは担当の個人的な興味ですが、ダシマスターとヒロインの承子ちゃんとの微妙な距離も気になります~(笑い)。
集英社 ビジネスジャンプ編集部 稲生晋之
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