ファッションデザイナーの山本寛斎さん(66)が監督・総指揮で、アイドルデュオ「KinKi Kids」の堂本光一さん(31)や女優の仲里依紗さん(20)らが出演する舞台「KANSAI SUPER SHOW七人の侍」制作発表会が28日開かれ、堂本さんら出演者が、山本さんデザインのド派手な「七人の侍」姿を披露した。ジャニーズ事務所以外の舞台に出演するのは初めてという堂本さんは「(山本さんの舞台では)けいこをしない。僕はけいこを積むのが好きな方。すごい不安ですね」と話した。仲さんは「泣きそうなくらい緊張している。映画やドラマで頑張ったアクションを生かしたい」と話した。
あなたにオススメ
「豊臣兄弟!」では池松壮亮が! 大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る
舞台は、93年から「KANSAI SUPER SHOW」と題して、山本さんが国内やロシア、ベトナムなどで開いているファッション、音楽、舞台芸術を合わせたパフォーミング・アートイベントで、過去にベトナムやロシアでも開催されている。最新作は、黒澤明監督の映画「七人の侍」をモチーフに、3年がかりで作り上げたスペクタクル。
暗黒総統(山本さん)に希望の炎を奪われた暗黒の世界に、光一(堂本さん)、里依紗(仲さん)ら7人の勇者が現れ、希望の炎を奪い返す戦いを繰り広げる……という物語。200トンの水を張った舞台で行われる戦いのシーンでは、巨大なスクリーンに映像を映し出すほか、水や炎が飛び出し、フライングによる空中戦などのパフォーマンスが展開。2人のほか、元格闘家の魔裟斗さん(31)、お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の上島竜兵さん(49)、コンテンポラリーダンサーの森山開次さん(36)、バルセロナ五輪銀メダリストの池谷幸雄さん(40)、俳優の柄本明さん(61)が「七人の侍」役で、衣装は山本さんが世界を旅して集めた布や装飾品を使ってデザインしたオリジナル。
山本さんは衣装について「(各自重さが)20キロぐらいはあるんじゃないかな。軽く1億(円)はいってますよね。(堂本さんの)骨のネックレスはインドネシアで買って10万円ぐらい。(ズボンは)本絹です。(柄本さんの)鎖帷子(かたびら)はパリで購入した。どれも思い出深い……」と感慨にふけっていた。
堂本さんは「衣装合わせをせず、現場で僕のサイズに合わせて布を切ってしまう、すごいプロ集団」と“寛斎流”に驚き、「寛斎さんの世界観に入っていって、自分なりの表現ができたらいい」とコメント。昨日台本を見て「ここまでのことをどうやってやるんだろうと思うことがたくさんある。それを自分が体験できるのが楽しみの一つ。寛斎さんは『衣装を大事にするな』とおっしゃいました。それよりも僕らから発せられるエネルギーを大切にしている。自分にとって新たなチャレンジ。今まで積み上げてきたものを出し切りたい」と意欲を見せていた。
仲さんは独特の衣装に「羽根がいっぱいで、格好良くて、重みがあって着心地がいい」と大満足のようだったが、本番での動きについては「動きやすくはない。体力をつけないと……」と不安ものぞかせていた。山本さんは「けいこはしません。それは今までの挑戦で培ったものがどっと出るという作戦です」と語り、「日本人の本来のエネルギーを“七人の侍”に託します。画面には映らないにおいや温度で、世界の方々とやり取りをしていきたい」と意気込んでいる。
公演は11月20、21の両日、「有明コロシアム」(東京都江東区)で午後1時と6時の各2回行われる。S席1万円、A席6000円。(毎日新聞デジタル)