MD松尾の月間ヒット予測:11月 「タクティクスオウガ」が待望のリメーク 「GT5」発売日に注目

注目を集めそうな「タクティクスオウガ 運命の輪」のゲーム画面 1995,2010 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.
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注目を集めそうな「タクティクスオウガ 運命の輪」のゲーム画面 1995,2010 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.

 「ヒット解析」でおなじみ、TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さんが、その経験と綿密な調査で、月間ランキングを大胆に予測する月1回の企画「MD松尾の月間ヒット予測」です。

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 09年11月は、年末商戦スタートにもかかわらず、翌月に「ニュー・スーパーマリオブラザーズ Wii」(Wii、任天堂)、「ファイナルファンタジー13」(PS3、スクウェア・エニックス)などのビッグタイトルを控えていたせいか、「ワールドサッカーウイニングイレブン2010」(PS3、KONAMI)、「レイトン教授と魔神の笛」(DS、レベルファイブ)などは健闘したものの全体的に弱めなラインアップとなりました。

 さて、今年の11月は苦戦した前年をも下回る厳しい状況が予想されます。また、ハード面でも、新型PS3が好調だった09年に比べると減退は免れないところでしょう。本来なら11月は年末商戦の序盤ということもあり、新作の売れ行きもいいはずなのですが、ビッグタイトルを意識して発売日をずらすケースが多いような気がします。季節要因を無視しすぎるのは良くないのでは。

 厳しいラインアップの中、トップと予想しているのは「タクティクスオウガ 運命の輪」(PSP、スクウェア・エニックス)。スーパーファミコンで人気を博したシミュレーションRPGのリメークですが、熱心なファンの多い作品で、さまざまな新要素も加えられているため、今回は待望のリメークといえるでしょう。予約もかなり入っており、「ファイアーエムブレム」をはじめ、最近のシミュレーションRPGのリメーク版がヒットしているのも好材料です。

 2位は「スーパーマリオコレクション スペシャルパック」(Wii、任天堂)か。入荷本数次第というところも大きく、10月と同程度の入荷と想定して、この順位です。入荷が多ければ十分トップをねらえるでしょう。3位はZ指定(18歳以上対象)タイトルの一人称視点シューティング(FPS)の「コール オブ デューティ ブラックオプス」(PS3、スクウェア・エニックス)と予想。Z指定ですが、素晴らしい出来栄えです。発売元が変更された前作「モダン・ウォーフェア2」は、プロモーション戦略や流通へのアピールが奏功し、FPSとしては抜群の勢いで売り上げを伸ばしました。今回も同じFPSのライバルタイトルを大きく引き離して、独走態勢に入るのではないでしょうか。マリオスポーツミックス(Wii、任天堂)は、今冬の定番ソフトとして、12月までロングセラーになりそうです。

 動向に注目しているのが11月3日から「年末商戦期」へ発売を延期した「グランツーリスモ(GT)5」(PS3、SCE)。すでに初回限定版の予約が予定数に達しそうな勢い。07年に発売された「グランツーリスモ5 プロローグ」(同)の規模からは考えられない数字で、もし11月中に発売されることがあれば、間違いなくトップでしょうね。

 ◇10年11月のヒット予測

1位 タクティクスオウガ 運命の輪(PSP)

2位 スーパーマリオコレクション スペシャルパック(Wii)

3位 コール オブ デューティ ブラックオプス(PS3)

4位 マリオスポーツミックス(Wii)

5位 ゴッドイーター バースト アペンド版(PSP)

6位 ワールドサッカーウイニングイレブン2011(PS3)

7位 スーパーロボット大戦L(DS)

8位 とんがりボウシと魔法のお店(DS)

9位 ワールドサッカー ウイニングイレブン 2011(PSP)

10位 トリニティ ジルオールゼロ(PS3)

 ◇参考資料 09年11月売り上げ結果(TSUTAYA調べ)

1位 ワールドサッカーウイニングイレブン2010(PS3)

2位 レイトン教授と魔神の笛(DS)

3位 ペルソナ3ポータブル(PSP)

4位 トモダチコレクション(DS)

5位 Jリーグ プロサッカークラブをつくろう6(PSP)

6位 ドラゴンボール レイジングブラスト(PS3)

7位 ポケットモンスター ソウルシルバー(DS)

8位 ベヨネッタ(PS3)

9位 光の4戦士 −ファイナルファンタジー外伝−(DS)

10位 Wiiフィットプラス(Wii)

 ◇プロフィル 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約450店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩いてきた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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