秋山成勲:UFC120のメーンカードでマイケル・ビスピンと激突 WOWOWが独占インタビュー

「UFC120」のマイケル・ビスピン選手との対戦について抱負を語る秋山成勲選手
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「UFC120」のマイケル・ビスピン選手との対戦について抱負を語る秋山成勲選手

 世界の総合格闘技の頂点に君臨するUFC(Ultimate Fighting Championship)の大会「UFC120」が日本時間17日、ロンドン「02アリーナ」で開催される。この模様をWOWOWでは午前4時から生中継する。大会のメーンカードに秋山成勲選手が登場。UFC3戦目で異例のメーンカード抜擢(ばってき)ということもあり、UFCの秋山選手に対する期待の高さがうかがえる。対戦相手はイギリスの英雄マイケル・ビスピン選手。人気も実力も兼ねそなえたトップファイターで、UFCの登竜門番組「ジ・アルティメット・ファイター(通称TUF)」のコーチを務めただけでなく、秋山選手を降したクリス・レーベン選手にも過去勝利したことのある選手だ。そんな手強い相手と秋山選手はどんな試合を見せるか注目だ。激しい闘いが期待される今大会を目前に控えた秋山選手にWOWOWが独占インタビューした。(毎日新聞デジタル)

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 −−現地時間で16日に試合がありますが、コンディションはいかがですか。

 暑くなったり寒くなったりするので体調管理が少し難しいですが、思った以上に体の調子はいいです。

 −−今回の対戦カードを伝えられたとき、どう思いましたか。

 この間の試合(日本時間7月4日に行われた「UFC116」でレーベン選手と対戦し、激闘の末に敗れた試合)の後、ちょっとモチベーションが下がっていたんですけど、すぐにそういう話をいただいて一気に目標もできましたし、モチベーションも上がったので、すごくよかったと思っています。

 −−今大会はメーンカードに抜擢されました。

 自分がメーンに相当するとは思っていないんですが、相手の選手(ビスピン選手)がやはりイギリスではすごく有名な選手で強いので、そういった面でメーンに抜擢されたのではないかと思っています。メーンで闘えるというのはなかなか経験できないことですし、1回ぐらい経験して、次につなげたいなと思っています。

 −−試合が決定して初めてメーンカードだと知ったときと、それに向けて練習してきた今とでは、ご自身のお気持ちに変化はありますか?

 そんなに大きな変化な正直言ってないですね。その分、「変化を求めて」というわけではないですが、自分の経験値をもう一つ上げてみようと思い、海外の合宿に行ってきました。そこで大きく何かが変化したわけではないのですが、世界中どこでも同じような練習をしているんだなという確認と、なおかつそこでプラスアルファ自分に身につくいいものがあれば盗んでくるという形で帰ってきました。

 −−今回グレッグ・ジャクソンさんのジム「ジャクソンズMMA」にはどれぐらいの期間行かれたのですか?

 約1カ月間ぐらい行かせていただきました。

 −−あそこは普段からいろんな選手が練習しに来るジムですが、他にはどんな選手がいたのですか?

 見たことのある選手が何人かいましたね。実力もありました。練習は重いクラスと軽いクラスと二つに分かれてやっていたのですが、軽いクラスにも有名な選手が何人かいたので、やっぱりいいジムなんだなと思いました。

 −−今回、ジャクソントレーナーとはどんな面に取り組みましたか。

 相手が決まっているということで、対策としてジャクソンともう1人の打撃の先生と3人で話し合いながら、こうしていこう、ああしていこうと細かい練習をしました。例えばステップワークであったり、グラウンドになったときはこうした方がいいとか、テークダウン(相手をグラウンドに倒すこと)の細かいやり方やテクニックなど、そういうところですね。

 −−今回はお1人でアルバカーキ(ニューメキシコ州)へ行かれたんですか?

 始めは嫁(モデルのSHIHOさん)も一緒に来てくれました。ほんの少しですけれども。それからはずっと1人で行っていました。

 −−自炊も?

 自炊というほどでもなかったです。ホテルの中にキッチンがなかったので、全部外食です。

 −−食事も大変だったのではないですか。

 そうなんです。はじめはよくてもやっぱり飽きますね。なので、レンタカーを借りてナビを設定して、インターネットで探した韓国料理屋や日本料理屋に行ったりしました。不自由はしなかったのですが、それでも限界がありますね。

 −−今回のキャンプで特に強化できた部分はありますか?

 テークダウンの技術であったり、打撃のステップワークなどは、今までやっていたのとは少し感覚が違ったんです。そういった部分で新しい発見があったのは事実ですし、大きな収穫だったのではないかと僕は思っています。

 −−アルバカーキーは高地にあるので、心肺機能も強化されるそうですね。

 そう思っているんですけど、分からないんですよね。数字にも出ないですし。だから絶対強化されているんだと思って帰ってきました。

 −−帰ってきたら空気が濃かったとか?

 確かに濃かったです。(笑い)

 −−対戦相手、ビスピン選手の印象をお願いいたします。

 すごく人気もあるし、実力もあるし、素晴らしい選手だなと思いました。今まで戦っている試合を見ても、強いというよりも戦い方がすごくうまいという感じがしますね。

 −−彼はイギリスのキックボクシングの元チャンピオンですが、戦い方としては打撃で勝負する予定ですか。

 テークダウンできるならテークダウンしたいですね。打撃にこだわる必要はないと思っています。

 −−今大会はビスピン選手のホーム、ロンドンです。秋山選手にとってアウェーですが。

 その中でも10%ぐらいは僕を応援してくれる人が絶対にいると思うので、その人のために頑張りたいと思います。

 −−アメリカで試合が続きましたが、イギリスはこれまで行かれたことはありますか。

 いや、ないんですよ。だから結構楽しみにしています。ヨーロッパは今まで何度か柔道の試合で遠征に行っていたのですが、イギリスだけはないんです。うわさでは、天気がよくなくて、ずっとジメッとしていると聞いていたので、あまり行きたくないなという感覚があったのですが、実際に試合が決まってロンドンと聞くと結構楽しみな部分がありましたね。

 −−時差的にはアメリカよりも楽かもしれないですしね。

 どうですかね? あまり考えないようにします。眠たいときに寝ればいいし、起きたければ起きようかと思って(笑い)。

 −−試合に向けての調整には前回と今回で違いはありますか?

 フィジカルのトレーニングがガラッと変わったのと、準備期間がしっかりありました。そういった部分では、安心できるというか、自信もしっかりついているので楽ですね。

 −−ビスピン戦へ向けて意気込みをお願いいたします。

 アウェーということで、なかなか自分のことを応援してくれる人が少ないですが、いい試合をすれば皆が栄誉をたたえて応援してくれると僕は思っています。皆が感動する試合ができれば僕は本望です。

 −−日本のファンにメッセージをお願いします。

 次の試合は必ず勝って日本に帰ってきます。頑張ってきます! 応援よろしくお願いいたします。

 *秋山選手がビスピン選手と対戦する「生中継! UFC−究極格闘技−UFC120 秋山成勲 vs ビスピン」の模様は、17日午前4時からWOWOWのデジタル192chで生中継。

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