注目映画紹介:「森崎書店の日々」菊池亜希子が映画初主演 古書街・神保町をゆったり描く

映画「森崎書店の日々」の一場面。(C)2010千代田区/『森崎書店の日々』製作委員会
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映画「森崎書店の日々」の一場面。(C)2010千代田区/『森崎書店の日々』製作委員会

 第3回「ちよだ文学賞」大賞受賞作を映画化した「森崎書店の日々」(日向朝子監督)が23日、公開される。ファッション誌「PS」(小学館)モデルの菊池亜希子さんが映画初主演を務める。

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 映画は、平凡な人生を送っていた貴子(菊池さん)は、失意の出来事を契機に会社を辞め、引きこもってしまう。しかし、しばらく会っていなかった叔父・サトル(内藤剛志さん)に半ば強引に押し切られ、神保町へ引っ越し古書店を手伝うことになる。貴子は次第にこの街にひきつけられ、優しさを持つ人たちとの出会いと、たくさんの本に心を開き、そして成長して行く……という物語。八木沢里志さんの同名小説が原作。菊池さんの事務所の先輩でもある田中麗奈さんが、神保町で貴子の友人となるトモコを演じる。

 撮影の大半は、東京・神田神保町で行われ、物語の舞台となる「森崎書店」は戦前からある建物に、近隣の古書店で実際に売られている古本を入れて作り上げた。菊池さんの透明感あるたたずまいと、ゆるやかに流れる神保町での日常が見事に調和し、デジタル化された現代社会では得がたい独特の雰囲気を醸し出している。神保町シアター(東京都千代田区)、シネセゾン渋谷(東京都渋谷区)ほか全国で順次公開。(毎日新聞デジタル)

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