谷口ジロー:出身地・鳥取で原画展 アシスタント時代の貴重な作品も

谷口ジローさんの原画展のチラシ
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谷口ジローさんの原画展のチラシ

 鳥取市出身の漫画家、谷口ジローさんの原画展「谷口ジロー原画展 故郷に帰る」(同市主催)が31日から、同市栄町の「ギャラリーそら」で開かれる。直筆の原画からは、筆遣いや制作過程などマンガとは違った「一枚の絵」としての迫力や芸術性を感じることができる。アシスタント時代に描き下ろされ、わずか2000部が自費出版された貴重な作品など関連資料も展示し、初公開の原画などと合わせた約100点を通して谷口作品の魅力に迫る。11月14日まで。入場無料。

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 谷口さんは1971年、「嗄(か)れた部屋」でデビュー。上村一夫さんのアシスタントを経て独立し、関川夏央さんとコンビを組んだ「事件屋稼業」がヒット。その後も「犬を飼う」「『坊ちゃん』の時代」「神々の山嶺」「父の暦」など、ハードボイルドやSFアクション、人と人との心のふれあいを描いたドラマや、大自然と人間とのかかわりといった大きなテーマを持った文芸作品まで多彩な分野の作品を手掛けている。作品はヨーロッパを中心にフランスやドイツ、アメリカ、韓国などで翻訳出版され、海外からの評価も高い。今年11月にはサム・ガルバルスキ監督で実写映画化された「遥かな町へ」がフランスで公開される。

 今年9月には韓国・富川市で開かれた富川国際漫画フェスティバルで海外作家賞を受賞。今回の原画展はこの受賞を記念したもので、鳥取市が谷口さんの作品の素晴らしさを多くの人に知ってもらいたいと企画した。

 原画展開催中の11月6日には谷口さんが同市を訪れ、座談会やサイン会などのイベントも開かれる。それぞれ事前申し込みが必要。問い合わせは同市文化芸術推進課(電話0857・20・3226)。(毎日新聞デジタル)

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