松嶋菜々子:「食欲もなくなるような緊張感の中で撮影」 アジア版「ゴースト」初日舞台あいさつ

映画「ゴースト もういちど抱きしめたい」の初日舞台あいさつで語る松嶋菜々子さん
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映画「ゴースト もういちど抱きしめたい」の初日舞台あいさつで語る松嶋菜々子さん

 米映画をリメークした「ゴースト もういちど抱きしめたい」(大谷太郎監督)が13日公開され、初日舞台あいさつが東京都千代田区の映画館「丸の内ピカデリー1」で行われた。800人の観客の声援の中、主演の松嶋菜々子さんと韓国人俳優のソン・スンホンさんら出演者が登場。「こんなに集まっていただき、とても感激しております」と舞台あいさつに立った松嶋さんは、特別な役作りをしなかったと語り、「ひとつひとつのシーンを丁寧に積み重ねていくことで、2人の時間を濃密なものにしたいと思ったので、食欲もなくなるような緊張感の中、撮影しました」と振り返った。

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 原作の「ゴースト ニューヨークの幻」(ジェリー・ザッカー監督)は、デミ・ムーアさん演じる主人公モリーの恋人サム(パトリック・スウェイジさん)が何者かに殺害され、幽霊となってモリーを悪者から守る……というサスペンスラブファンタジー。今回のリメーク版は、2010年の日本が舞台。会社社長の七海(松嶋さん)が、陶芸家を目指す韓国人青年のキム・ジュノ(ソンさん)と恋に落ちるが、事件に巻き込まれ、命を落としてしまう。彼女の魂は天国には行かず、ジュノのそばにとどまる……という物語。

 ソンさんは「今までなぜ日本語を勉強しなかったのかと後悔しました。人と人が出会って愛の気持ちをかわすには、言葉がすべてではない。自分にとって本当に初めてで素晴らしい経験ができたので、今とても幸せです」と笑顔で語った。

 舞台あいさつには、インチキ霊能者を演じた樹木希林さん、七海の親友を演じた鈴木砂羽さん、少女ゴーストの芦田愛菜ちゃんも登場。樹木さんは劇中でソンさんに抱きしめてもらったシーンの撮影について「役得、役得」と大喜び。「言葉がなくても抱いていただけました。映画では1シーンですが、もう一度もう一度っていうんで、何度も。ごめんなさいね~」と観客に呼びかけた。大粒の涙をこぼす難しいシーンを演じた愛菜ちゃんは「本番一発OKをもらえて、すごくうれしかったです」と大物ぶりをみせた。

 会場では、韓国、台湾、タイ、シンガポール、香港のアジア5カ所での公開決定が発表され、大谷監督は「すごくうれしいです。七海とジュノ2人の物語がアジアに広がっていきます」と喜びを語っていた。舞台あいさつのチケットは、前売りの段階ですべて完売し、当日券は発売されなかった。観客のペンライトが輝く会場では、韓国語での声援が飛び交い、ソンさん当てのプレゼントも投げ込まれていた。(毎日新聞デジタル) 

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