アキバ中古ゲーム市況:「コール オブ…」大ブレーク 「グランツーリスモ5」は初回版品薄

 東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER(トレーダー)」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、18~24日の集計を基に、中古市場の今を語ってもらいます。

ウナギノボリ

 Z指定(18歳以上対象)タイトルの一人称視点シューティング(FPS)「コール オブ デューティ ブラックオプス」(PS3・Xbox360、スクウェア・エニックス)が絶好調で、多くの店舗で売り切れたようです。アキバでは海外版もかなり流通していたため、一部では今回の字幕版は苦戦するという見方もあったのですが、ふたを開けてみればFPSとは思えないすさまじい勢い。完全にブレークしたといえるでしょう。また、「世界樹の迷宮」などで知られる新納一哉さんが手がけたRPG「クリミナルガールズ」(PSP、日本一ソフトウェア)やセクシーな描写でも話題の「アガレスト戦記2」(PS3、コンパイルハート)なども好調でした。

 20日に発売されたコントローラー不要のXbox360向け体感型ゲームシステム「キネクト」は意外と売れたかなという印象。対応ソフトの「ダンスエボリューション」(KONAMI)は売り切れるほどだったようです。ただ、「ダンスエボリューション」に人気が集中したということのようで、他のタイトルはいずれも苦戦。本体同梱(どうこん)版も伸びず、既存のコアユーザーが購買層の大半を占めたようです。

 中古市場のトップは今週も「けいおん!放課後ライブ!!」(PSP、セガ)。値段もこなれており高回転しています。2位は名作シミュレーションをリメークした「タクティクスオウガ 運命の輪」(PSP、スクウェア・エニックス)。間近に迫った人気タイトル「モンスターハンターポータブル3rd」(カプコン)の発売までにクリアして、買い取り価格が高いうちに売りたいというユーザーが多かったようですがこちらも好調でした。新品でも人気だった「クリミナルガールズ」、「アガレスト戦記2」といったアキバ向けのタイトルは、店舗別オリジナル特典が付いたこともあり、中古でも好調でした。

 年末商戦もいよいよ本格スタート! 土壇場の延期でファンだけでなく流通関係者もやきもきさせた話題のレースゲーム「グランツーリスモ5」(PS3、SCE)がついに発売されます。特別な車がもらえる初回限定版は、ひょっとすると週末にはなくなってしまうかも。人気のシミュレーションの最新作「スーパーロボット大戦L」(DS、バンダイナムコゲームス)も注目。収録されているロボットがマニア化の一途をたどっていますが、逆にシリーズのコアユーザーにとっての満足度は高いようです。他にもアキバでは「怒首領蜂 大復活」(Xbox360、ケイブ)なども人気を集めそうです。

 年末商戦ということもあり、当店では26~28日に「鬼特価」キャンペーンを実施。980円以上の中古商品2本で500円、4本で1500円、6本で2500円を合計金額から割引します。魅力的なソフトの多いこの機会にぜひ利用してみてください。

 ◇中古ランキングは次の通り(18~24日・トレーダー調べ)

1位 けいおん!放課後ライブ!!(PSP)

2位 タクティクスオウガ 運命の輪(PSP)

3位 クリミナルガールズ(PSP)

4位 ワールドサッカー ウイニングイレブン 2011(PS3)

5位 アガレスト戦記2(PS3)

6位 ヴァンキッシュ(PS3)

7位 コール オブ デューティ ブラックオプス(PS3)

8位 アマガミ(PS2)

9位 モンハン日記 ぽかぽかアイルー村(PSP)

10位 ポケットモンスター ホワイト(DS)

 ◇プロフィル

 小林俊一(こばやし・しゅんいち) 中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

 中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。

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