紅白歌合戦:平成最少44組 返り咲き・郷ひろみの視聴率 初出場・植村花菜の大曲に注目

9年ぶり23回目の出場となる郷ひろみさん
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9年ぶり23回目の出場となる郷ひろみさん

 大みそかに放送される「第61回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が出そろった。郷ひろみさん(55)、加山雄三さん(73)らが返り咲き、初出場組では植村花菜さん(27)が9分52秒の大曲「トイレの神様」を披露すると発表された。今年の紅白は「歌でつなごう」をテーマに、昨年よりも放送時間を15分短縮、平成に入って最少の44組(各22組)が熱唱する。見どころや注目の出場者を紹介する。(毎日新聞デジタル)

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 郷さんは、55年生まれで55歳を迎えたことにちなんで55公演のライブツアーを行うなど自身のメモリアルイヤーとなった今年、9年ぶり23回目の出場を決めた。99年に出場した際に出場歌手中で最高となる瞬間視聴率56.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマークしていることから、今年も歌手別視聴率の郷さんの時間帯にどのくらいの数字が出るか注目が集まる。加山雄三さんは9年ぶり17回目の出場。今年が主演映画「若大将」シリーズ公開開始50年に当たり、こちらもメモリアルイヤーでの返り咲きとなった。また、10年ぶりにロックバンド「L’Arc~en~Ciel(ラルクアンシエル)」も出場。4回目の出場となる同バンドは、NHKのバンクーバー五輪放送のテーマソング「BLESS」を披露することが予想される。

 初出場は、紅組が植村さんと、西野カナさん(21)、クミコさん(56)の3組、白組が男女7人組ユニット「AAA」と沖縄出身の5人組バンド「HY」の2組で計5組。植村さんの歌う「トイレの神様」は、植村さんの小学校時代からの亡き祖母との思い出を歌った曲で、「泣ける歌」としてブレークした。今年の番組のテーマと合致したことから、初出場でありながら紅白の枠を超えた特別企画として扱われることが決定している。また、広島平和記念公園にある原爆の子の像のモデルとなった佐々木禎子さんのエピソードをモチーフにした「INORI~祈り~」が反響を呼んだクミコさんは、大みそかの夜に反戦歌を届ける。秋川雅史さんの「千の風になって」(06年初出場)、秋元順子さんの「愛のままで…」(08年初出場)のように紅白後にブレークするか注目だ。

 司会者に目を向けると、紅組は連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」でヒロインを務めた松下奈緒さん(25)で、白組は男性5人組アイドルグループ「嵐」が担当する。ともに司会は初めて。ピアニストとしても活躍する松下さんは、出場者には名を連ねていないが、同ドラマの主題歌「ありがとう」を歌った3人組ユニット「いきものがかり」の出演時にピアノ演奏をするのではないかと期待がふくらむ。昨年初出場を果たし、今年も歌手としても出演する「嵐」は、紅白初のグループ司会をどう切り盛りしていくかにも注目が集まる。総合司会はNHKの阿部渉アナウンサーが担当する。

 紅組は今年、グループ内で人気順位をファンの投票で決める「選抜総選挙」で話題となったアイドルグループ「AKB48」が3回目、声優で歌手の水樹奈々さん(30)が2回目の出場を決め、昨年の紅白をきっかけに「また君に恋してる」をヒットさせた22回目となる坂本冬美さん(43)らが出場。白組は大河ドラマ「龍馬伝」で坂本龍馬を演じた福山雅治さん(41)が3回目、今年の日本有線大賞を受賞した氷川きよしさん(33)が11回目の出場となるほか、歌手では「遊助」名義のタレントの上地雄輔さん(31)が2回目の出場。最多出場は白組の北島三郎さん(74)で47回、紅組は和田アキ子さん(60)で34回。

 今年は、紅白で初めてオリジナルキャラクター「ウタ♪ウッキー」が誕生。赤い「ウー♪」と白い「ター♪」の2体で、着ぐるみが番組に登場し、会場を盛り上げるだろう。また昨年、同番組のために久石譲さんが作曲したオリジナルソング「歌の力」 を出場者全員で歌唱することが決定している。今後、番組内の企画コーナーの内容が順次発表になる予定。放送は総合テレビ、BShi、BS2、ラジオ第1で、31日午後7時30分~11時45分。

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