歌手の五木ひろしさんが9日、東京都内で会見し、自身がプロデュースする新人発掘のための全国オーディションの開催を発表するとともに、「五木ひろし」という芸名をいつか後進に譲りたいという意向を示した。五木さんは「優秀な方がいればプロデュースしたい」と意気込みを語り、「私の本当の夢は『五木ひろし』という名前をあげたいんです」と考えを明かした。
ウナギノボリ
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今回のオーディションは「五木ひろし~挑戦と継承~新人発掘・全国オーディション」と銘打たれ、8日に発売された五木さんのアルバム「股旅 旅笠道中 旅鴉」に収録された“股旅もの”全12曲のうち任意の曲の歌唱が選考課題。優秀者で将来性が見込めると判断された場合には、プロ歌手としてファイブズエンタテインメントからデビューするチャンスが与えられる。
会見で五木さんは「いつか私も花道を去っていくときが来ると思う。そんなときに私を名乗ってくれる人がほしいなと思っています」と夢を明かした。オーディションから誕生した歌手に名前を譲る可能性について「可能性はあります。いつかまったく分かりませんけど、必ず来ると思います。ここで選んだ人が名乗るかどうかは、まだ断定できませんけれど」と説明。「10年後か、あるいはもっと先なのか。そういう歌手が育ってくれればいい」と語った。
また五木さんは「よこはま・たそがれ」を発表してから40周年を迎え、「ひとことで幸せな40年でした。40年間休んだという記憶がない。とにかく走ってきました」としみじみと振り返った。「今、ぼくらが出てきたときのような、新しい歌謡曲を歌うソロ歌手のポジションが少ない気がする。ぼく自身が、まだ頑張って負けないぞという気持ちがあるときに、五木ひろしの歌を歌ってほしいし、次の世代にも歌い継いでほしい」とオーディション開催への思いを明かした。この日の会見には、「五木ひろし」誕生の恩師である作曲家の平尾昌晃さんも登場し、デビュー当時の思い出などを語った。
オーディションは1次予選としてテープ審査(11年3月末応募締め切り)を行い、来年6~8月ごろに全国5地区で2次予選を実施、秋ごろには東京で決勝大会を開催する予定。対象は応募時にレコード会社などとの歌手契約のない40歳以下の男女で、応募要領はアルバム「股旅 旅笠道中 旅鴉」に封入されている。(毎日新聞デジタル)
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