大黒摩季:刺激を受けたらとことん突きつめる 今は「仮面ライダー」

「とことん追究する性格」とこだわりについて話した大黒摩季さん
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「とことん追究する性格」とこだわりについて話した大黒摩季さん

 子宮疾患のため11月から無期限活動休止に入ったシンガー・ソングライターの大黒摩季さん。休止期間中でも11月には「仮面ライダーオーズ」主題歌「Anything Goes!」を、今月15日には吉川晃司さんとのユニット「DaiKichi~大吉~」名義で「HEART∞BREAKER」をリリースするなど、存在感は相変わらずだ。「仮面ライダー」について「知識が昭和50年くらいで終わっていた」という大黒さんは、「オーズ」の主題歌を歌うにあたって「平成ライダーのすべてを見ようと思った」とDVDを最新作からさかのぼって見続けたという。「刺激を受けたものはとことん突きつめないと気が済まない」という大黒さんのこだわりについて聞いた。(細田尚子/毎日新聞デジタル)

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 「昔はこだわっているものがけっこうあったんですけど、今はこだわらないのがこだわりだったりします」と笑顔で話す大黒さん。とはいえ、話を聞き進めていくと、「刺激を受けたことに飛びついていけるように、フットワークをよくしています」といい、ひとたび刺激を受けると「とことん突きつめる」というこだわり派だ。主題歌を歌うことになった「仮面ライダーオーズ」については、「大黒さんじゃないと、といわれると『自分のカラーができてきたんだな』とすごくうれしいので、『仮面ライダー』について無知にもかかわらずちょっと頑張ってみようと思うんです」と“肉食女子”のように食いつき、「狂ったように見まくりました」と笑う。

 その結果、「平成の仮面ライダーって、なんてカッコいいんだって」と、どっぷりとハマった。18日に公開される劇場版「仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat. スカル MOVIE大戦CORE」では吉川晃司さんとのユニット「DaiKichi~大吉~」を組んだ。「今は私の中で『吉川晃司アゲイン』なんです」という。吉川さんはアマチュア時代からのファンで、吉川さんと布袋寅泰さんのユニット「COMPLEX(コンプレックス)」のライブに吉川さんに会いたい一心で、アルバイトのコンサートスタッフとしてもぐりこんだこともあるとか。「(ステージにいる吉川さんを)頭上で感じて幸せでした」と20年ほど前の自分に思いをはせていた。

 大黒さんの曲を使った「源氏物語」のミュージカル「源氏物語×大黒摩季songs~ボクは、十二単に恋をする~」(10~11月に上演)に主演した元宝塚月組トップスター・紫吹淳さんには同じ“におい”を感じたという。「感受性がすごく豊かでと思う半面、表向きには世間からすごく男前だと思われていて。いつも背筋を伸ばして生きていかなきゃいけないという生き方をしている。あこがれの存在でもあり、彼女の才気にほれ込みました」とリスペクト。「そういう人に出会うと、この人を主演にして全く別な曲を書きたい、いつも男役なので、次はこってり女にしてみたいとか」と創作意欲がわくという。こだわりを追究するのも創造性あふれる大黒さんならではの才能だろう。

 次回は、「小娘のように緊張した」という吉川さんとのユニットの新曲や今後のアーティストとしての展望について聞く。

 <プロフィル>

1969年12月31日、北海道出身。シンガー・ソングライター。92年、「STOP MOTION」で歌手デビュー。2枚目のシングル「DA・KA・RA」がミリオンヒットを記録し、第34回日本レコード大賞新人賞を受賞した。以降、「チョット」「あなただけ見つめてる」「夏が来る」「ら・ら・ら」「熱くなれ」などのヒット曲を連発。99年、全国ツアー「LIVE NATURE #3」を開催。同年の大みそかに奈良・東大寺で開催されたカウントダウンライブで充電休養を宣言する。01年には活動再開。今年8月に子宮疾患の治療のため、2010年10月末で無期限活動休止を発表。96年には発覚していた子宮腺筋症だけでなく、子宮内膜症、子宮筋腫なども併発しており、これ以上肥大すると子宮全摘出しか方法がなくなる可能性があり、治療のために活動停止せざるを得ない状況となった。11月17日にテレビ朝日系「仮面ライダーオーズ」主題歌「Anything Goes!」、12月15日に吉川晃司さんとのユニット「DaiKichi~大吉~」名義で「HEART∞BREAKER」をリリースした。

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