話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、心は純粋で内気な少女が、仲間たちとの友情や恋を通じて、心を開いていく青春ストーリー「君に届け 2ND SEASON」です。プロダクションI.Gの中武哲也アニメーションプロデューサーに作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
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−−作品の概要と魅力は?
中学、高校生活を体感した皆さん、学校という場所で、身近で素敵な異性への恋心を抱く、ということはありませんでしたか? 私にはありました。その恋心を伝えるという行為そのものを恐れ多いと思っている、実は可愛いにもかかわらず、呪いと不幸を呼ぶ女「貞子」と皆から誤解されているのが本作の主人公「黒沼爽子」。彼女を中心とした、友情・恋愛ドラマ、それが「君に届け」なのです。
爽子の周りの子もとても魅力的で純粋な人物でして、とても爽やかでカッコイイ男の子「風早翔太」、真っすぐでいちずな「吉田千鶴」、見た目は今っぽい女の子、中身はみんなより少し大人の「矢野あやね」。こちらの主要人物を中心に描かれる、最近では珍しくもとれるストレートでもどかしい青春恋愛ドラマでして、見終わって心に嫌な気持ちが全然残らない不思議で素敵な作品ですよ。
−−制作の経緯、アニメ化するうえで心がけたことは?
同僚の和田丈嗣プロデューサーと私、中武が「君に届け」の原作を、実は個人的に持っていまして。この作品だったらみんな幸せになるし、人生後悔しないなあ……と思ったところから話が始まりました。以前からお仕事でお付き合いさせていただいていた日本テレビの中谷敏夫プロデューサーにお話をお聞きいただき、そのお導きの元、集英社さんをはじめ、委員会の皆さんの運命的判断とご配慮により、今回アニメを作らせていただくことになりました。
アニメ化する上でスタッフ陣自らが試行錯誤されていたことを申し上げますと、本作の雰囲気をできうる限りフィルムに再現する、ということでした。キャラクター設定、会話の間、背景の雰囲気、フィルム全体への気遣いです。ですからスタッフの皆さんは、原作をずっと片手に作業されてましたし、今もされてます。毎日原作を片手に作業するものですから背表紙がすれて薄くなってたりしてます。
−−作品を作るうえでうれしいこと、逆に大変なことは?
うれしいことは、フィルムが仕上がって、その内容が面白いということ。そして視聴者の方々にももちろんですが、作り手側の喜びが大きかったことですね。
こりゃ大変だと感じたことは、人気原作であるがゆえのプレッシャーと、I.Gという会社がこの雰囲気の作品は苦手とされている世間からのイメージ……というと大げさなのかもしれませんが、そういう目に見えないものが最初の戦う相手でした。結果、なんとか世間的評価をいただけることで、不安を少し解消させていただくことになりました。ほんとに良かったです。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
「2ND SEASON」は1期の続きのお話を描いていきます。2年に進学し、新キャラも登場、爽子、風早君たちの心の振れ幅は結構増幅してますんで、胸がズキッとしたり、モヤッとしたりと、これが欲しかった!という気持ちにさせてくれると思います。日ごろ大変な仕事をされて家に帰られる女性会社員さんの疲れた心に一悶(もだ)え、嫌な上司に罵倒されて会社を嫌いになりそうなお兄さんにも一悶え、ハードディスクドライブに録画してくださる高校生や中学生の方にももれなく一悶え二悶えいただける内容となるでしょう。
もちろん、初めての方にも楽しんでいただける内容となると思います。ぜひ見ていただきたいです。
Production I.G アニメーションプロデューサー 中武哲也
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