17人が死傷した08年6月の無差別殺傷事件から中止されていた東京・秋葉原の歩行者天国が2年半ぶりに23日から再開されることになった。当面は試験的な再開とされており、6月26日まで毎週日曜に実施される。千代田区都市交通課の佐藤武男さんは「地域の方々の頑張りによって再開が実現した。地域の方々が自ら無報酬で集まって検討会を開き、実費で防犯カメラの設置やパトロールを行うことで、安全な街を取り戻した結果だということを、訪れる人には理解してほしい」と理解を呼びかけている。
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今回の再開は、中止以前は実施していた祝日の実施が省かれ、開始時刻は中止以前は正午だったが、1時間遅らせ午後1時からで、終了時刻は以前と変わらず1~3月は午後5時、4~6月は午後6時まで。対象エリアは、外神田5丁目交差点から万世橋交差点までの中央通り約570メートル区間で、万世橋交差点から神田川を越えた須田町交差点までの約200メートル区間は防犯上の理由からカットされた。
秋葉原の歩行者天国は73年に始まったが、事件で治安を懸念する住民の声もあって中止された。だが、地域の町会や商店街、電気街などが集まって検討会を重ね、昨年5月末の検討会で初めて再開に向けての議論が開始されたという。再開後は、地域の町会、警察、商店街、消防などで作られた運営委員会が対象エリア内に本部を設置し、巡回パトロールを行い、店頭でも監視を行うという。
23日は、地域連携部会「アキバ21」主催で住友不動産秋葉原ビルのオープンスペースで、午後0時20分からオープニングセレモニーが開かれる(小雨決行)。セレモニー終了後には、事務局から歩行者天国でのルールなどの説明も行われる。(毎日新聞デジタル)