MD松尾のヒット解析:「キングダム ハーツ」がモンハン連覇阻む 3DSの予約人気は「レイトン教授」

 TSUTAYAで加盟店にゲームソフトの商品提案をしているマーチャンダイザー(MD)の松尾武人さん。バイヤー歴10年以上の松尾さんは、その経験からソフトの特徴に合わせた商品展開を得意としている。ベテランバイヤーが17~23日のヒットの流れを解析し、今後の動きを予想する。

ウナギノボリ

 12月初頭から続いていた「モンスターハンターポータブル3rd」(PSP、カプコン)の首位を阻んだのは、新作の「キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナルミックス」(PSP、スクウェア・エニックス)でした。給料日前、連休後という悪条件にもかかわらず、シリーズのファンがちゃんと買ってくれた印象。2位は「モンスターハンターポータブル3rd」で、販売本数ではこの2作品が飛び抜けていました。

 20日には店頭で任天堂の新型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の予約を開始しましたが、どの店舗でも1日足らずで予定数に達しており、前人気の高さをうかがわせます。同時発売のソフトの予約も受けつけましたが、現在の予約1位は「レイトン教授と奇跡の仮面」(レベルファイブ)で、「スーパーストリートファイター4 3Dエディション」(カプコン)、「戦国無双 クロニクル」(コーエーテクモゲームス)、「ニンテンドッグスプラスキャッツ」(任天堂)、「リッジレーサー3D」(バンダイナムコゲームス)の順となっています。

 ◇今週の動き

 今週は、人気RPG「ファイナルファンタジー」シリーズを手がけた坂口博信さんの最新作「ラストストーリー」(Wii、任天堂)が大本命。予約は昨年発売された「ゼノブレイド」(同)をはるかにしのぐ勢いで、「テイルズ オブ シンフォニア ラタトスクの騎士」(バンダイナムコゲームス)を上回り、Wiiの本格RPGとしては最高のヒットが期待できそう。新規作品ということもあって、購入者の口コミ効果によるロングセールスも期待できそうです。2位は人気シミュレーションゲームの最新作「戦場のヴァルキュリア3」(PSP、セガ)、3位は「喧嘩番長5」(PSP、スパイク)と予想。久しぶりに新作がトップ3を占めそうです。

 ◇ランキングは次の通り(17~23日・TSUTAYA調べ)

1位 キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナルミックス(PSP)

2位 モンスターハンターポータブル3rd(PSP)

3位 AKB1/48 アイドルと恋したら…(PSP)

4位 ドンキーコングリターンズ(Wii)

5位 アナザーセンチュリーズエピソードポータブル(PSP)

6位 二ノ国 漆黒の魔導士(DS)

7位 怪獣バスターズ パワード(DS)

8位 イナズマイレブン3 ジ・オーガ(DS)

9位 ワールドサッカーウイニングイレブン2011(PSP)

10位 ヴィーナス&ブレイブス 魔女と女神と滅びの予言(PSP)

 ◇プロフィル

 松尾武人(まつお・たけと) TSUTAYAゲームリサイクル企画グループ リーダー

 「GAME TSUTAYA」加盟約500店に新作ゲームの商品提案をするマーチャンダイザー。96年から家電量販店でゲームのバイヤーを担当。02年にTSUTAYA入社後も一貫してバイヤーの道を歩んできた。ネオジオCDを2台購入したほどの格闘ゲーム好きだったが、現在は携帯版ドラクエなどで遊ぶ日々が続いている。

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