ラフ(笑い)&ピース(平和)、さらに東日本大震災被災者へのエール(チャリティー)をテーマに掲げた「第3回沖縄国際映画祭」が18日、沖縄県の宜野湾市民会館での品川ヒロシ監督「漫才ギャング」(19日公開)プレミア上映でカウントダウンフェスタが始まった。品川監督と出演したお笑いコンビ「千鳥」の大悟さんが舞台あいさつに登場した。
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「漫才ギャング」は品川さんの小説(リトルモア)を映画化したもので、品川さんが監督、脚本を担当。品川さんにとっては「ドロップ」(09年)についで2作目の監督作品。出演は佐藤隆太さん、上地雄輔さん、石原さとみさんほか。主題歌はSuperfly、劇中歌は上地さんが遊助の名義で担当した。
品川さんは「本当に大変な時期ですが、被災者の方々にも、日本全体にも元気を取り戻していただきたい。芸人なので、笑顔を取り戻してもらう力の一部になればと思います。僕が舞台あいさつをさせていただく沖縄、大阪、東京の回(の収益)は義援金として寄付させていただきます」と宣言。
「今、現状では東北の人たちに僕たちが行って何かできるわけでもないし、今笑顔を!というのも難しい。最初にできることは募金が最優先だと思って提案しました。映画が始まるのがこの時期というのは天災ですから仕方がない。僕らが足を運んでもご迷惑がかからないようになれば、スクリーンを持っていって無料で見ていただけるようにしたい」と語った。一方、千鳥・大悟さんは「(被災者のために)何ができるかと思っても、何から始めたらいいのか正直わからないときだったので、こうやってちょっとでも力になれることに携われてよかった。できることをやっていこうと思う」と話した。
映画について、品川監督は「ホントに全部詰め込みました。漫才あり、アクションあり、友情、恋愛、誰もがつまずく壁だったり……。夢を持てない若者が、出会って成長するストーリーなので、劇場で笑って頑張ろうという気持ちで映画館を出ていただければ」と話し、大悟さんの演技については「良かったです。なんにもやってないところからキックボクシングジムに通ってアクションの練習もしてもらったんで、かなり強そうに見えます」と合格点を出した。それに対して大悟さんは「監督の言う通りにやったら、あんなに素晴らしい大悟が出た」と話すと、硬かった2人の表情も笑顔になった。
佐藤さん、上地さんの漫才シーンについて品川監督は「お客さんに実際入ってもらって、リハーサルなしで、僕が出ていって『面白いところで笑ってください』と言ったので、笑い声を付け足してないんです。本当に2人はすごいなあと思いました。最初、2人が『大丈夫かなあ』というので、『大丈夫、大丈夫』と言ったんですが、本当は僕も大丈夫かなと思ってました(笑い)。でも大丈夫でした」と話し、会場を沸かせた。この日の舞台あいさつには佐藤さん、上地さん、石原さんも出演予定だったが、震災の影響を考慮して急きょ欠席となった。
沖縄国際映画祭は、22日午後に宜野湾市の主会場「沖縄コンベンションセンター」前のビーチステージで「オープニングセレモニー」が行われ、27日まで開催予定。(毎日新聞デジタル)
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