「アメリカン・ビューティー」(99年)以来のオリジナル脚本となったサム・メンデス監督の最新作「お家をさがそう」がアカデミー賞受賞監督の作品を特集する「監督主義プロジェクト」の第3弾として公開中だ。30代カップルが新しい人生を踏み出すまでを、ロードムービーで見せていく。シンプルなストーリーだが、心に深く残る一作。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
バート(ジョン・クラシンスキーさん)とヴェローナ(マーヤ・ルドルフさん)はコロラド州で同せいする30代カップル。ヴェローナのおなかの中には子どもがいる。2人は生活の基盤を作るために、どこかに居を構えようと考える。バートの実家へ行くと、両親は引っ越すという。ヴェローナの両親は他界している。2人は友人や知人をたずねて、アリゾナ、ウィスコンシン、モントリオールへと旅に出る……というストーリー。
前作「レボリュショナリー・ロード/燃え尽きるまで」(08年)の夫婦とは表現は異なるが、これも、人間の弱さを描いた作品だ。脚本を手掛けたデイブ・エガーズさんとヴェンデラ・ヴィーダさんはこれがデビュー作。難しいテーマをうまく笑いに包み込んだ。30代半ばの“デキ婚”は、若い世代のように勢いだけでは進んでいかない。人生経験を積んでいるだけ、不安が大きいのだ。
表面上は出産ネタが多く、ユーモラスな会話のやりとりが続くが、見えてくるのは、人間の「不安」に尽きる。なるほど、人間は不安を生み出す生き物だ。さまざまなカップルが次々に登場し、それぞれの不安を見せていく。出産を控えたヴェローナの不安に、優しく寄り添うバート。2人の心の変化を丁寧に映し出し、2人に心寄せられていく。やがて、ヴェローナは自分の不安のありかを見つける。そこから、ラストまでの見せ方は、美しい一編の詩に出会ったかのように鮮やかだ。ヒューマントラストシネマ渋谷(東京都渋谷区)ほか全国順次公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)の大ヒット御礼舞台あいさつが12月23日、東京都内で開かれた。イベントでは…
東宝の2025年の配給作品ラインアップ発表会が12月23日、TOHOシネマズ 日比谷(東京都千代田区)で行われ、2024年の興業収入などが発表された。市川南取締役専務執行役員は、…
2012年から7シリーズにわたって放送されたテレビ朝日系の人気ドラマの完結作となる映画「劇場版ドクターX」(田村直己監督)のクランクアップ写真が公開された。主演の米倉涼子さんをは…
俳優の米倉涼子さんが12月22日、東京都内で行われた主演映画「劇場版ドクターX FINAL」(田村直己監督)の“舞台あいさつFINAL”に登場。イベント終盤にあいさつを求められた…
花沢健吾さんのマンガが原作の映画「アンダーニンジャ」(福田雄一監督、2025年1月24日公開)の新キャストが発表された。津田健次郎さんが、謎の存在「アンダーニンジャ(UN)」の声…