天地明察:冲方丁原作小説のマンガ化作品連載始まる

「月刊アフタヌーン」(講談社)で連載が始まったマンガ「天地明察」の1ページ=講談社提供
1 / 1
「月刊アフタヌーン」(講談社)で連載が始まったマンガ「天地明察」の1ページ=講談社提供

 江戸時代の天文暦学者・渋川春海の生涯を描いたマンガ「天地明察」の連載が、25日発売の「月刊アフタヌーン」(講談社)6月号で始まった。第143回直木賞にもノミネートされた冲方丁(うぶかた・とう)さんの小説を原作としており、絵は槇えびしさんが担当している。

あなたにオススメ

 「天地明察」は、江戸時代前期を舞台に、囲碁棋士の名門に生まれながら、和算に興味を示し、後に日本初の独自の暦となる「大和暦」を作り上げていく安井算哲こと渋川春海が、不正確な古い暦を変えるために苦闘する……というストーリー。原作の小説は第31回吉川英治文学新人賞、10年の本屋大賞を受賞している。

 冲方さんは、「渋川春海は僕がずっと目標にしてきた人です。周りは超天才ばかりの中、ひたすら努力、挫折、また努力……を繰り返した春海の『幸せな人生』。槇さんの手で、新たにその魅力が多くの方々に伝わることを願っております」とコメント。槇さんは、「今回、連載1回目の作画中に震災が起きました。一生忘れることのできない原稿となったこと、そして原作にもあった『明日も生きている、明日もこの世はある』という言葉が胸の奥に染み入って、残された人間が強く生きなければならないのだと思いました。明日のために休んで、頑張って、復興していこう」とコメントしている。

 なお、同作は12年の実写映画化も決定しており、09年に米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画「おくりびと」の滝田洋二郎監督がメガホンをとる予定。(毎日新聞デジタル)

ブック 最新記事