田中好子さん死去:義妹・夏目雅子さんのように「復活したい」最後のメッセージ 告別式に2100人

田中好子さんの出棺に紙テープを投げて見送る多くのファンら=青山葬儀所(東京都港区)で4月25日
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田中好子さんの出棺に紙テープを投げて見送る多くのファンら=青山葬儀所(東京都港区)で4月25日

 21日に乳がんのため、55歳で急逝した元キャンディーズで女優の田中好子さんの告別式が25日、東京・青山葬儀所で営まれ、生前交流のあった芸能関係者やファンら2100人が参列した。出棺を前に田中さんが生前に残した肉声が公開され、「キャンディーズでデビューして以来、本当に長い間、お世話になりました。幸せな、幸せな人生でした。心の底から感謝しています。特に、蘭さん、美樹さん。ありがとう。2人が大好きでした」と今にも消え入りそうな弱々しい声が響くと、会場からはすすり泣きの声が漏れた。

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 田中さんの肉声は、夫で喪主の小達一雄さんのあいさつ時に公開された。田中さんは「映画にもっと出たかった。テレビでもっと演じたかった。もっともっと女優を続けたかった」と無念さをにじませながらも、「いつの日か、いもうと(義妹)夏目雅子のように、支えてくださったみなさまに、社会に少しでも、恩返しができるように、復活したいと思ってます。その日まで、さようなら」と病床からの最後のメッセージを送った。

 告別式には、元キャンディーズの伊藤蘭さん、藤村美樹さんも参列。伊藤さんは「もう一度3人で会いたかった。約束をしたのに果たされず、残念でなりません。だから今はサヨナラは言わずにおきます。いつか会えるときまでもう少し待っててね」と語り、藤村さん(旧姓)は「スーさんなんでそんなに早く逝っちゃったの。亡くなる当日、3人がそろってからのあの数時間は奇跡でした。本当にキャンディーズは楽しかった。スーさんと出会えて幸せでした。私たちは永遠にキャンディーズだからね。ありがとうスーさん、愛してるよ」と時折涙で声を詰まらせながら別れを告げた。

 田中さんとはNHK連続ドラマ小説「ちゅらさん」で共演した国仲涼子さんや菅野美穂さん、ドラマ「正義の味方」(日本テレビ系)で共演した山田優さん、志田未来さん、鳩山由紀夫前首相、鳩山邦夫議員ら著名人が続々と訪れた。出棺時にはキャンディーズのデビュー曲「あなたに夢中」が流れ、多数のファンからは無数の青い紙テープが投げ込まれ、会場には「スーちゃん!」とファンの悲痛な声が響いていた。(毎日新聞デジタル)

こんにちは。田中好子です。

 今日は3月29日。東日本大震災から2週間たちました。被災されたみなさまのことを思うと、心が破裂するように痛み、ただただ、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするばかりです。

 私も一生懸命、病気と闘ってきましたが、もしかすると負けてしまうかもしれません。でも、そのときは、必ず、天国で被災された方のお役に立ちたいと思います。それが私の務めと思っています。

 きょうお集まりいただいているみなさまにお礼を伝えたくて、このテープを託します。

 キャンディーズでデビューして以来、本当に長い間、お世話になりました。幸せな、幸せな人生でした。心の底から感謝してます。特に、ランさん、ミキさん。ありがとう。2人が大好きでした。

 映画にもっと出たかった。テレビでもっと演じたかった。もっともっと女優を続けたかった。

 お礼の言葉をいつまでも、いつまでも、みなさまに伝えたいのですが、息苦しくなってきました。

 いつの日か、いもうと(義妹)夏目雅子のように、支えてくださったみなさまに、社会に少しでも、恩返しができるように、復活したいと思ってます。

 一(かず)さん。よろしくね。

 その日まで、さようなら。

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