ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション3」のインターネットサービス「プレイステーションネットワーク(PSN)」などへの不正アクセスが発覚し、大量の個人情報が流出した恐れがある問題で、ソニーは1日、東京都内で会見し、謝罪と同時に今後の施策についても発表した。サービス復旧や補償などの施策についてまとめた。
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PSNのサービスは、この日から1週間後をめどに再開を目指す。地域ごとに段階的に復旧させるといい、オンライン対戦や映像コンテンツの再生、トロフィー(ゲームの評価機能)などをこれまで通り楽しめるようにする。全面復旧は5月中旬の予定。PSNのソフトウエアのバージョンアップに伴い、復旧後の利用にはパスワードの変更が必要となる。また実質的な補償として、特定コンテンツの無料ダウンロード、定額サービスパッケージの無料加入(1カ月)などを実施する。
約1000万件にも及ぶといわれる流出した可能性のあるクレジットカード番号について、現在のところは不正利用の報告はないものの、カードの変更を希望する利用者には、発生した費用を立て替える考えがあるといい、クレジットカードで被害が出た場合は、個別に対応すると明言した。会見では「クレジットカードとは別に個人情報の流出があった可能性について、補償する考えはあるか?」との質問もあり、ソニーの平井一夫副社長は、現在のところは流出について金銭的な補償をする可能性がないことを明らかにした。また今回の件で、PSNにチャージした金額の返還を求める利用者には、規約を変えるなどして個別に対応する。
4月21日に不正アクセスが判明しながら、発表までに約1週間かかるなど情報開示の遅さについては、「PSNが大規模なシステムで、きちんと説明できる確度の高い情報を得るために情報解析に時間がかかった」と説明した。平井副社長は、今回の問題を受けてネットワークの安全管理を担当する責任者のポストを子会社に置くと示した上で、「ソニーのネットワークの信頼をもう一度勝ち取る」と言い切り、年末発売予定の携帯ゲーム機「NGP」の発売などに変更はないことを明らかにした。(毎日新聞デジタル)
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