アキバ中古ゲーム市況:全体的に苦戦 「バイオ」登場で3DSにも光明?

 東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER(トレーダー)」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、5月25~31日の集計を基に、中古市場の今を語ってもらいます。

ウナギノボリ

 全体的に厳しい週となりました。「ワンピース アンリミテッドクルーズSP」(3DS、バンダイナムコゲームス)はそれなりに良かったようですが、他のタイトルは厳しかった印象。ただ、店舗別オリジナル特典が付いた「メモリーズオフ ゆびきりの記憶」(Xbox360・PSP)は動いたようです。

 中古市場は「アキバズトリップ」(PSP、アクワイア)がV2を達成。買い取りも多いのですが、すさまじい売れ行きで結果的に高回転しています。ただ、一度売れ行きがストップすると在庫が圧倒的に増えていくので、注意深く見守りたいところ。PSPソフトが圧倒的なのは変わりませんが、なぜか今週は「ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー」(スクウェア・エニックス)が急浮上する一方で、上位だった「第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇」(バンダイナムコゲームス)、「SDガンダムGジェネレーションワールド」(同)がランク外に転落しています。

 今週も売り上げが厳しそう。何といっても現在主流となっているPSPの新作ソフトが発売されないのが厳しいですね。中古店はまだいいですが、新品のお店は何を売ればいいのか途方に暮れているのでは。とはいえ、「バイオハザード ザ・マーセナリーズ3D」(3DS、カプコン)あたりは一定の人気を集めそう。2週間後には注目作「ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D」(任天堂)も発売されますし、発売から苦戦続きだった3DS市場も、ようやく光明が見えてくる可能性が出てきたかもしれません。また、「戦国BASARA3」(カプコン)、「鉄拳6」(バンダイナムコゲームス)のベスト版も発売。特に「鉄拳6」は中古市場でも高値で取引されていただけに、お店としては正直痛いのですが、ユーザーとしては歓迎のベスト化でしょうね。

 ◇中古ランキングは次の通り(5月25~31日・トレーダー調べ)

1位 アキバズトリップ(PSP)

2位 モンスターハンターポータブル 3rd(PSP)

3位 ディシディア デュオデシム ファイナルファンタジー(PSP)

4位 最後の約束の物語(PSP)

5位 真・三國無双6(PS3)

6位 キャサリン(PS3)

7位 ファイナルファンタジー4 コンプリートコレクション(PSP)

8位 アマガミ エビコレ+(PSP)

9位 ペルソナ2 罪(PSP)

10位 ポケットモンスター ホワイト(DS)

 ◇プロフィル

 小林俊一(こばやし・しゅんいち) 中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

 中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。

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