シェイクスピア最後の作品をミュージカル「ライオンキング」、映画「フリーダ」(02年)などを手がけた女性演出家ジュリー・テイモア監督が映画化した「テンペスト」が11日、公開された。国を追われた主人公のミラノ大公を男性から女性に置き換え、「クィーン」(06年)、「RED/レッド」(10年)のヘレン・ミレンさんが演じている。
あなたにオススメ
“あの頃”のジャンプ:実写ドラマ化も話題「ウイングマン」 1983年を振り返る
ナポリ王のアロンゾー(デヴィッド・ストラザーンさん)、息子のファーディナンド(リーヴ・カーニーさん)、ミラノ大公のアントーニオ(クリス・クーパーさん)らを乗せた船が、突然の嵐に襲われて、絶海の孤島にバラバラになって漂着。アロンゾーとファーディナンドははぐれてしまう。この島には、かつてミラノ大公として民に愛されながら、アントーニオやアロンゾーらの謀略によって国を追われたプロスペラ(ミレンさん)と娘ミランダ(フェリシティ・ジョーンズさん)が住んでいた。嵐はプロスペラが魔術で起こしたものだったのだ。プロスペラは空気の妖精エアリエル(ベン・ウイショーさん)を操り、さまざまな魔術で島に漂着した王らに復讐をしようとたくらむ。
エアリエルの歌声に導かれたファーディナンドはミランダと出会い、お互いの美しさにひかれて2人は恋に落ちてしまうが、それもプロスペラのはからいだった。一方、プロスペラにこき使われていた怪物キャリバン(ジャイモン・フンスーさん)は、飲んだくれの道化師トリンキュロー(ラッセル・ブランドさん)と酒蔵係のステファノー(アルフレッド・モリナさん)から酒を飲ませてもらったことから、2人を主人と仰ぎ、プロスペラを殺害してこの島の王になるようそそのかす……と個性的な登場人物たちのさまざまな陰謀や思惑が交錯する。
実在の島で撮影されたというロケーションが秀逸。軽妙な会話のやりとりやテンポの良さも舞台さながらだ。大女優のミレンさんは、アカデミー賞衣装デザイン賞にもノミネートされた前衛的な衣装に身を包みながらも、品格があふれ出ている。主人公を女性にしたことによって、娘を過保護に見守る母親という図式もでき上がって、現代社会に通じるものも垣間見える。操り人形のような男性たちもこっけいだ。TOHOシネマズシャンテ(東京都千代田区)ほか順次公開中。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
「乃木坂46」の元メンバーの齋藤飛鳥さんが11月17日、東京都内で行われたドラマ&映画「【推しの子】」ワールドプレミアに登場。今作でアイドルグループ「B小町」の不動のセンターとし…
今をときめく俳優やアーティストに、影響を受けた人物について聞く「運命の出会い」。今回は、映画「本心」(石井裕也監督)で、主人公・朔也(池松壮亮さん)の亡き母の友人だった“三好彩花…
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)のモアナを取り巻く個性豊かな新キャラクターの日本版声優が1…
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」に登場する機関車の玩具「超合金 THE TRAIN(仮)」が、11月15~17日に東京・秋葉原で開催されるイベント「TAMASH…