長渕剛:紅白断念の“いわくつき”の楽曲を21年ぶりに発売 「お家へかえろう2011」

長渕剛さんのシングル「TRY AGAIN for JAPAN」のジャケット
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長渕剛さんのシングル「TRY AGAIN for JAPAN」のジャケット

 シンガー・ソングライターの長渕剛さんが90年にリリースしたアルバム「JEEP」の収録曲「お家へかえろう」が、新たな歌詞とアレンジで「お家へかえろう2011」として、21年ぶりに復活することがこのほど明らかになった。同曲は、長渕さんが90年に「NHK紅白歌合戦」に初出場した際に披露する予定だったが、過激な歌詞が問題になり歌うことを断念した“いわくつき”の曲。13日に放送されたNHKの歌番組「SONGS」で披露したところ反響を呼んだため、急きょ発売が決定した。

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 「お家へかえろう2011」は、9月7日発売の東日本大震災の復興支援曲「TRY AGAIN for JAPAN」をタイトル曲にしたシングルのカップリング曲として収録される。90年の「お家へかえろう」は、「国会議事堂に しょんべんひっかけて」などの歌詞が問題視されていた。今回、「SONGS」の演出打ち合わせで、「今、あえてこの曲を歌いたい」という長渕さんの思いをNHKの制作陣が理解し、同局での披露に至ったという。

 新バージョンは、「ところで東京永田町はいつもの顔ぶれで、まとまりのねえ、ケジメのねえ風が吹いている。ぶれまくる日の丸と星条旗が、仲良く揺れている。俺は憂鬱なまんま、黒い雨にさらされてる」などと大震災後の日本の政治を憂える歌詞が新たに加えられた。番組終了後、ツイッターには、「まさかあの曲を歌うなんて!?」「今だからこそ必要な曲を歌ってくれた!」「NHKすごい!」など、多くの声が寄せられた。そのため、当初「TRY AGAIN for JAPAN」は1曲入りシングルの予定だったが、急きょカップリング曲として収録されることになったという。

 「TRY AGAIN for JAPAN」は、ゴスペル曲のアレンジを多く手がけている佐々木久美さんをはじめ、プロのゴスペルクワイヤーによる荘厳なコーラス、オルガン、小学生たちのコーラスを重ね、のべ100人以上の「人間の声の力」だけで作り上げられた曲。(毎日新聞デジタル)

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