松たか子:阿部サダヲと初共演で結婚詐欺師の夫婦役

西川美和監督最新作「夢売るふたり」で初共演となる松たか子さん(左)と阿部サダヲさん
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西川美和監督最新作「夢売るふたり」で初共演となる松たか子さん(左)と阿部サダヲさん

 映画「ゆれる」(06年)、「ディア・ドクター」(09年)で知られる西川美和監督の最新作「夢売るふたり」が初共演となる女優の松たか子さん(34)と俳優の阿部サダヲさん(41)で制作されることが16日、明らかになった。公開は12年秋の予定。松さんは「西川監督の作品には、『今』という空気が強烈に漂っていながら、登場人物たちが無気力になっていない、生命力があると思います。阿部サダヲさんは大好きな俳優さんなので、ご一緒できるのがとても楽しみです。『夫婦』として、苦楽を共にして、この夏をこの作品にささげたいと思います」と意気込んでいる。

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 東京の片隅で小料理屋を営んでいた夫婦は、火災ですべてを失う。自分たちの店という夢をあきらめきれない2人が選んだ再出発の手段は“結婚詐欺”。妻は女たちが抱える孤独を探し出して計画し、そこに夫が入り込んで実行する。まっとうではないとわかりながらも、やり直すためには金が必要。しかし、うその繰り返しはやがて、夫婦の間に、だました女たちとの間に、さざ波を立て始める。歯車の狂った夫婦が、たどり着く先とは……というストーリー。

 松さんと初共演となる阿部さんは「夢売るふたりって、スゴイいいタイトルですよね。もともと、いろんな人になりすまし願望みたいなものが強くて俳優を始めたとこもあるので、結婚詐欺の話って聞いてワクッてしたけれど、台本読んだら全く自分が想像する詐欺師じゃなかった(笑い)。でも西川監督が脚本、演出ということですから初めてお仕事するけれど勝手に信用しちゃってます。同様に、松さんも勝手に信頼、尊敬してます! いつかご一緒できたらと思っていたお2人なので大変光栄です」と喜びのコメントを寄せている。

 自らの原案を基にオリジナル脚本を執筆したという西川監督も「これまで自分がやってきていない『関係性』にトライしようと思ったのですが、普段からこと『夫婦というのは奇妙だな、いびつだな、面白いな』と、どこの夫婦を見ても思っていまして今回はそれに挑戦してみることにいたしました。松たか子さんは天性の品、阿部サダヲさんは天性の愛嬌、それにひかれて出演をお願いいたしました。お2人の組み合わせで夫婦をやってみて一体何が起こるのか、私もさっぱりワカリマセ~ン。たいへん楽しみです。夫婦と並んで描こうと思ったのは女の人です。自分は男を書く方が筆が楽なので今までそうしてきたんですが、書いてみると今までいかにさぼってきたかがわかりました。女は難しいですが、何層にもコクがあって面白いです。男の人が女を好きな理由が少しわかった気がします。明かりの消えた暗い東京に漂う『誰も見たことのない女たち』を描きたい。まあどうなるかはわかりませんが、志は高く、です」と話している。(毎日新聞デジタル)

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