注目映画紹介:「七つまでは神のうち」 日南響子が初主演 身震いする結末に注目

「七つまでは神のうち」 の一場面 (C)STARDUSTMUSIC,INC
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「七つまでは神のうち」 の一場面 (C)STARDUSTMUSIC,INC

 少女の行方不明事件を題材にしたスリラーサスペンス「七つまでは神のうち」(三宅隆太監督)が20日公開された。ファッション誌「ノンノ」モデルで「めざましテレビ」などにも出演している日南響子さんの映画初主演作品で、日南さんは主題歌「Save me」も担当している。

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 10年前の事件をきっかけに心を閉ざしてしまった女子高校生の繭(まゆ・日南さん)は、父親(松澤一之さん)と教会に行った帰りに立ち寄ったレンタルビデオ店の駐車場で、不審な白いワゴン車を見かける。車内に少女が拘束されていたのを見た繭は、父親と車でワゴン車を追跡。山深い森の中へと進んでいく。その後、繭の行方は分からなくなった。一方、主婦の真菜(霧島れいかさん)は7歳の娘さくら(下江梨菜ちゃん)を神隠しで失う悪夢を見て、さくらのことが気がかりでならなかった。母の心配を笑うさくらだったが、予感は的中、ある日さくらは遊びに行ったまま帰ってこなかった……。

 一つ一つのカットが丁寧だ。室内の照明のほどよい暗さといい、カットとカットの間も絶妙。細部にまで気が行き届いている。音で大げさに驚かすことは控えめに、あくまでも登場人物の心理を積み重ねることで恐怖を作り上げているのもいい。少女の視線の先に何があるのか見つめさせるようなカメラの流れで、不安があおられる。登場する4人の少女がどういう関係にあるのかが分かりかけていくころ、事件と事件がつながり、感情がどっと噴き出てくるのだ。「事件の被害者と加害者は入れ替わることがある」と語る三宅監督。身震いする結末が待ち受けている。20日から、シアターN渋谷(東京都渋谷区)ほか全国順次公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)

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