お笑いタレントの板尾創路さん(48)が監督・脚本・主演を務めた映画「月光ノ仮面」がカナダ・モントリオール世界映画祭に出品され、板尾さんが18日(現地時間)、オープニングレッドカーペットに白いモーニングスーツに赤い眼帯をつけ、“日の丸月光ノ仮面”姿で登場した。板尾さんは「お笑いをやっているだけでは、今回みたいに海外の映画祭に招待されることもないので非常に光栄なことです。先入観なしに、映画『月光ノ仮面』を見て、何かを感じてもらえる。作品のクオリティーをしっかり感じてもらえることがうれしいですね」と喜んだ。
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「月光ノ仮面」は板尾さんにとって2作目の監督作品。敗戦の痛手が癒えぬ昭和22(1947)年、戦死したと伝えられた男が帰郷した。男は戦前に人気、実力ともに認められ将来を約束された落語家・森乃家うさぎ。男は戦争で負った傷のため、顔を包帯で包み一切の記憶をなくしていたが……というストーリー。板尾さんが主演を務め、浅野忠信さん、石原さとみさんらが出演する。
レッドカーペットを歩いた板尾さんは、「想像していたより静かなレッドカーペットでした。やっと来たな!モントリオール!!って実感してきました」と感想を述べた。また、「前作の『板尾創路の脱獄王』ではアジア圏の映画祭へ出品させてもらいました。今回はもっと広く世界の方々に作品を見ていただきたいと思っていたので、北米の映画祭へ持ってこられたのはその第一歩だなとうれしく感じています」と喜びを実感。映画に登場する落語については「最近では落語会に参加される海外の方々も増えていると聞きます。落語ってこういうもんですよって細かく口で伝えるものではないし、そもそも落語が理解できなくても問題なしです!」と胸を張った。
19日(現地時間)には、カナダ・モントリオールの映画館「クオルティエ・ラテン・シネマ」で同作が公式上映された。上映後には、盛大な拍手とスタンディングオベーションが起こり、観客からの質問攻めにあった板尾さんは「日本の方々は、ホンコンさんはなぜ出演していないの?とか芸人板尾あっての質問が多かったりするんですよね。それに比べてこちらの方々は映画の内容をしっかり真剣に聞いてくれるので単純にうれしいですし、監督として答えがいがあります」と満足げ。「これならいける!っていう確信できるデータがないので自信満々とは言いがたいですが、いろんな質問を投げかけてくれるということは、皆さんにじっくり楽しんで見ていただけたということだと思います。観客賞をとれるとうれしいです」と期待を寄せた。
「次はどの映画祭を目指す?」との質問には、「もちろんベネチアです! 行けたら最高ですよね」と意欲を見せた。また、「前作の『板尾創路の脱獄王』はちょっと悔いが残るところもあったんですが、今回は全くそれがない。自信を持って公開できるので、皆さん楽しみにしていてください」と日本のファンにもアピールした。映画は12年1月14日全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)
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