教養としてのゲーム史:「ポン」から「マリオ」「ラブプラス」まで 40年の歴史を分析

筑摩書房から出版された「教養としてのゲーム史」(多根清史著)
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筑摩書房から出版された「教養としてのゲーム史」(多根清史著)

 「インベーダー」「スーパーマリオ」「ドラゴンクエスト」などヒット作に盛り込まれたアイデアや技術などをひもときながら、約40年に及ぶゲームの歴史をなぞる新書「教養としてのゲーム史」(筑摩書房)がこのほど出版された。222ページで777円。

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 著者の多根清史さんは、季刊のアニメ雑誌「オトナアニメ」のスーパーバイザーを務めるなど、アニメやゲームなどに造詣の深いライター。国際政治学者として有名だった故高坂正尭(こうさか・まさたか)氏の門下生でもあり、「ザク=零戦」などのユニークな視点でガンダムの魅力を論じた新書「ガンダムと日本人」(文藝春秋)なども出版している。

 「固定画面の中で」「スクロールが生み出す世界」「RPGと想像力のデザイン」「シミュレーションと欲望」の全4章で構成。72年にアタリから発売された「ポン」を皮切りに、「スペースインベーダー」、「ギャラクシアン」と進化してきたゲームの歴史と系譜を分析するほか、手探りで不案内だった“冒険”を親切な“観光ツアー”に進化させた「ドラゴンクエスト」の功績、自分を“育成”するという発想の転換でヒットした「ときめきメモリアル」、ニンテンドーDSの内蔵時計で現実時間と同期させた「ラブプラス」などさまざまなゲームで取り入れられた斬新(ざんしん)な発想とその後の展開や影響についても解説している。(毎日新聞デジタル)

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