アキバ中古ゲーム市況:「テイルズ オブ エクシリア」一色 限定本体は完売も

 東京・秋葉原などで中古ゲームやDVDを販売する「TRADER(トレーダー)」の家庭用ゲーム部門責任者を務める小林俊一さん。1日のうちに価格がめまぐるしく変動する激戦区を見つめる小林さんに、8月31日~9月6日の集計を基に、中古市場の今を語ってもらいます。

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 「グランナイツヒストリー」(PSP、マーベラスエンターテイメント)が予想以上の大人気。発売日のうちに売り切れる店舗もあるほどで、売れるとは思っていましたが、ここまで盛り上がるとは正直予想外でした。開発を担当した「ヴァニラウェア」は、Wiiの名作「朧村正(おぼろむらまさ)」なども手がけており、これらのソフトを遊んだユーザーの興味を引いたということでしょうか。話題のホラーアドベンチャー「コープスパーティー Book of Shadows」(PSP、5pb.)はやや地な印象。雑誌などでの露出も目立たず、発売されたことを知らなかったお客さんもいたのでは。

 中古ランキングのトップは今週も「モンスターハンターポータブル 3rd」(PSP、カプコン)。2位にはPS3版の「モンスターハンターポータブル 3rd HD Ver.」(カプコン)が続きました。どちらも好調な売れ行きですが、特にPSP版の強さが光ります。改めてPSP版の良さを再確認したというユーザーも多かったのでは。3位には「機動戦士ガンダム 新ギレンの野望」(PSP、バンダイナムコゲームス)が続き、「グランナイツヒストリー」はここでも6位に入っています。店頭に出しても10分足らずで売れてしまう人気ぶりで、在庫があればもっと上位も狙えたでしょう。

 今週は、大作RPG「テイルズ オブ エクシリア」(PS3、バンダイナムコゲームス)一色の展開。すでに特別カラーのPS3限定本体は多くの店舗で完売。これまでに発売された「ヴェスペリア」「グレイセスF」はいずれも好調で、PS3ユーザーとの相性が保証されていたこともあり、さまざまな店舗別オリジナル特典も用意され、どの店舗も気合が入っています。「エクシリア」の陰に隠れてはいますが「バイオハザード リバイバルセレクション」(PS3・Xbox360、カプコン)も期待。値段が安いこともあり、ライトユーザーを中心にロングセラーが見込めそうです。意外なところではZ指定のホラーゲーム「ライズ オブ ナイトメア」(Xbox360)も注目。内容はいいのですが、キネクト専用タイトルということで、どこまでユーザーを取り込めるかは正直不透明ですね。

 ◇中古ランキングは次の通り(8月31日~9月6日・トレーダー調べ)

1位 モンスターハンターポータブル 3rd(PSP)

2位 モンスターハンターポータブル 3rd HD Ver.(PS3)

3位 機動戦士ガンダム 新ギレンの野望(PSP)

4位 ブラック★ロックシューター THE GAME(PSP)

5位 クイーンズゲイト スパイラルカオス(PSP)

6位 グランナイツヒストリー(PSP)

7位 真・三國無双6(PS3)

8位 戦国無双3 エンパイアーズ(PS3)

9位 プロサッカークラブをつくろう7 EURO PLUS(PSP)

10位 メルルのアトリエ(PS3)

 ◇プロフィル

 小林俊一(こばやし・しゅんいち) 中古ゲームショップ「トレーダー」家庭用ゲーム部門責任者

 中古専門店「トレーダー」設立時からの古参社員で、秋葉原・新宿店の家庭用ゲームすべての価格設定などを担当。ゲームの販売・仕入れ・卸などゲーム流通業界一筋で、趣味と経験を生かして、オールドゲームから海外ゲームまで精通している。

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