ダンダダン
第8話「なんかモヤモヤするじゃんよ」
11月21日(木)放送分
美少女キャラクターが名作を朗読してくれるiPhoneアプリ「朗読少女」。これまでに50万ダウンロードを突破する人気アプリとなっている。「朗読少女」で、本の朗読をしてくれるキャラクター、乙葉しおりさんが「朗読倶楽部」の活動報告と名作を紹介する「乙葉しおりの朗読倶楽部」。第38回は、江戸川乱歩の「怪人二十面相」だ。
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皆さんこんにちは、乙葉しおりです。
だんだん秋らしくなってきて「~の秋」な話題も耳にするようになりましたよね。
私もさまざまな「秋」を楽しみはじめています。
まずは「スポーツの秋」。
私の場合、スポーツらしい運動といえばサイクリングです。
でも競走するわけではないですから、スポーツとは呼べないかもしれませんが……。
次に「芸術の秋」、これは史跡巡りですね。
主に今までに読んだ文学作品の舞台になった場所へ行くんですけど、あんまり遠出はできないので、行ってみたいのに行けないところが、まだまだたくさんあります。
特に宮沢賢治さんの故郷、岩手県花巻市はいつか必ず行きたいですね(^−^)
お次はこのコラムにふさわしい話題、「読書の秋」!
静かな図書館、つり革片手で電車の中、リラックスできる自宅、それぞれ読書の場として良い所がありますよね。
「四季を通じて読書ばかりしているなら、季節は関係ないんじゃ?」
という声も聞こえてきそうですけど、日差しが優しく過ごしやすい季節ならではの読書スタイル「お外で読書」があるんです。
公園で風と木のさざめきを感じながらの読書も楽しいですよ。
気分転換にもオススメです!
そして最後は……やっぱり「食欲の秋」でしょうか。
ナスにサンマにきのこにクリ……ギンナンやイチジク、梨もおいしい季節ですよね……。でも、ついつい食べ過ぎてしまって、スポーツの秋を頑張ることになるかもしれません……(>_<)
ではここで、朗読倶楽部のお話……今回は学校の「文化祭」における、朗読倶楽部の活動についてです。
秋の大きな学校行事といえば、文化祭と体育祭。
私の通う学校が小学校から大学まで同じ敷地にあることは以前お話ししましたけど、こういう大きな祭事は全校をあげて同時に行うので、文字通りの「お祭り」になるんです(*^^*)
朗読倶楽部が結成されてから初めての文化祭のとき、私たちは部として何か発表ができないか相談をしました。
みんなで知恵を出しあって、体育館を使っての朗読会や、図書館での対面朗読などを考えていたんですけど、結果からいうと、これらのアイデアは実行できませんでした。
……というのも、朗読倶楽部に対して、学校・学級・クラブなどの各所に、お手伝いをお願いされたからなんです。
まだ、ほとんど認知されていない私たちの部が誰かに頼られるなんて初めてのことでしたけど、学部を超えて全校規模で行われる行事だけあって、どこも人手が足りなかったのかもしれません。
はじめは朗読倶楽部の活動実績の問題があったので、「他所のお手伝いをしている場合じゃない」という意見もあったんですけれど、「普段の練習にはない経験ができる」という先生のアドバイスと、「誰かの力になれるなら」という私のわがままで、お手伝いを引き受けることになりました。
……では、実際に私たちが文化祭でどのようなお手伝いをしたのか?
それはまた、次回にお話しさせてください。
それでは次回もまた、よろしくお願いしますね(*^^*)
■しおりの本の小道 江戸川乱歩「怪人二十面相」
こんにちは、今回は江戸川乱歩さんの「怪人二十面相」をご紹介します。
推理小説作家として著名な作者が初めて手がけた「少年向け探偵小説」となる本作は、1936年の「少年倶楽部」に1年間連載されました。
宝石や美術品を狙う盗賊「怪人二十面相」。
変装によって老若男女に完璧に化けてしまう彼の本当の顔を知るものは誰もいません。
狙った獲物は持ち主に必ず「予告状」を送り、予告通りに奪い去ってしまうのです。
東京では誰かと誰かが顔を合わせれば、まるで天気の話でもするかのように二十面相のうわさをしていました。
そのころ、麻布に住む資産家の羽柴家に、二つの知らせが舞い込みます。
一つは、父親と衝突して10年前に家出した長男が、海外での事業に成功してあいさつに来るといううれしい知らせ。
そしてもう一つは、羽柴家の宝石を狙う怪人二十面相の予告状という、恐ろしい知らせでした。
羽柴家の当主・壮太郎さんは、非番の警察官や帰国した長男とともに宝石を守ろうとしますが、宝石を奪われてしまったばかりか、次男の壮二君まで誘拐されてしまいます。
二十面相は壮二君と引き換えに、羽柴家が持つ観世音像を要求してきました。
壮太郎さんは、名探偵と名高い明智小五郎さんに事件解決を依頼しようとしたのですが、留守だったため、助手の小林少年が代わりを務めることになり……。
少年探偵物の作品はこのお話以前にもあったものの、「非現実に徹しきれないために盛り上がりに欠ける」と考えた江戸川乱歩さんは、名探偵と怪盗の対決という思い切った非現実を描くことで大成功を収めました。
このお話から始まった「少年探偵団」シリーズはその後1962年まで続き、今も時代を超えて多くの子供たちを夢中にさせているのです……。
※本コラムをしおりさんが朗読する「乙葉しおりの朗読倶楽部」がiPhoneアプリ「朗読少女」のコンテンツとして配信が始まりました。1話約20分で250円。
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