役所広司:中越典子との年の差恋愛は「加齢臭に気をつけた」 ドラマ「初秋」会見

スペシャルドラマ「初秋」に出演する(左から)中越典子さん、役所広司さん、原田眞人監督
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スペシャルドラマ「初秋」に出演する(左から)中越典子さん、役所広司さん、原田眞人監督

 俳優の役所広司さん(55)が主演を務める井上靖さんの小説が原作のドラマ「初秋」(TBS系で10月8日放送)の制作発表会が20日、東京都内で行われ、役所さんと女優の中越典子さん(31)、原田眞人監督が登場した。ドラマは、役所さん演じる59歳の男性と中越さん演じる27歳の女性の恋愛が一つのテーマとなっており、役所さんは「現実ではありえないけど、うれしかった。現場では加齢臭が出ないように気をつけました」と少し照れながら話し、中越さんは「遠慮せずに飛び込ませてもらいました。(役所さんは)持っている空気が違う」と役所さんの俳優としての魅力に夢中な様子だった。

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 ドラマは、没後20年を迎える井上靖さんの小説「凍れる樹」が原作。妻を亡くし、娘が結婚した後、その寂しさと葛藤する父親の姿を描く。役所さんは、孤独な主人公の松原辰平、中越さんは、男と予期せぬ再会を果たす謎の女性、ベーコを演じる。男の友人役に俳優のでんでんさんと岩松了さん、男が訪れる京都の旅館の女将役として女優の藤村志保さんが出演。小津安二郎監督の名作「晩春」(49年)や「秋刀魚の味」(62年)にオマージュをささげたという映像美も魅力の作品に仕上がっている。なお、原田監督と役所さんは同じく井上靖さん原作の映画「わが母の記」(12年公開予定)でタッグを組み、第35回モントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリを受賞している。

 役所さんは、原田監督について「映画『KAMIKAZE TAXI』(95年)で、初めて映画作りの面白さを教えてくれた監督」と話し、原田監督は、役所さんとの仕事について「守備範囲が広い。この人はすごい。一生、別れられないと思わせる」と絶賛。一方、初めての原田監督作品に出演した中越さんは「いろいろと怒られるんですが、自由にさせてくれる」と少々苦労したようだが、「(演技を)深く掘り下げていく感覚が味わえた。人生を変えてしまうような(撮影期間の)1週間で、これから大丈夫かな……と不安に陥った」と濃密な撮影を振り返っていた。役所さんは、中越さんの演技を「どこにでも飛び込んでいく女優魂があり、繊細な芝居も伝わってくる」と評し、中越さんはうれしそうにしていた。

 ドラマは、中部日本放送(CBC)の開局60周年記念のスペシャルドラマで、10月8日午後3時からCBC、TBSほかで放送される。(毎日新聞デジタル)

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