マンガ質問状:「絶園のテンペスト」 作家3人で3以上の力を 本誌で初表紙&巻頭カラーも

「絶園のテンペスト」(スクウェア・エニックス)1巻の表紙
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「絶園のテンペスト」(スクウェア・エニックス)1巻の表紙

 話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、2人の男子高校生を主人公にした原作・城平京さん、構成・左有秀さん、作画・彩崎廉さんのファンタジー・サスペンスマンガ「絶園のテンペスト」(スクウェア・エニックス)です。「月刊少年ガンガン」編集部の湯村宣昭さんに作品の魅力を聞きました。

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 −−この作品の魅力は?

 親友同士の高校生・滝川吉野と不破真広、絶望の孤島に1人閉じ込められた魔法使い一族の姫・鎖部葉風。その3人を結びつけるのが真広の妹であり、吉野の恋人だった不破愛花、彼女は誰に何で殺されたのか……? 序盤はどうやって葉風が孤島から脱出するのか、そして愛花を殺した犯人は誰なのか、という二つの軸で物語は進んでいきます。

 人間的にも対照的なダブル主人公の吉野と真広が、亡き愛花と過ごした麗しい日々を思い出し、その過去にそれぞれの決着をつけようとする。とりあえず、まずは「絶園のテンペスト」1巻を読んでいただきたいです。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 「スパイラル」「ヴァンパイア十字界」と原作の城平京先生と仕事をしてきまして、次の作品ということで現代のマンガ出版事情を思慮しての「1巻勝負」に勝利するということを城平先生と強く意識を共有した部分があります。城平先生、左先生、彩崎先生にはダブル主人公の男子高校生のイメージについて熱く語ったかもしれません。

 −−編集者として作品を担当する上でうれしいこと、逆に大変だったエピソードを教えてください。

 1作品で原作、構成、作画と3人で分担してますので「絶園のテンペスト」に対する私の理解とアプローチ、作家3人に対する私のアプローチがぶれないようにと心掛けています。1+1+1=3ですが、1×1×1=1です。作品として最低“3”以上の力を引き出すということを編集者として強く意識しています。構成担当の左先生、作画担当の彩崎先生にはそのことを意識してもらうために厳しかったかもしれません。

 読者から好評だと編集者としては“3倍以上うれしい”ですね。 作家にとっても編集者にとっても、読者からの評判が何よりの次へと向かう糧です。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 単行本が発売するごとに作品としての力を増している「絶園のテンペスト」。未読の方はぜひ一読を。最新5巻は22日発売です。12月12日発売の「月刊少年ガンガン」では初表紙&巻頭カラー&特製クリアファイル付きを実施します。今後の展開にもご期待ください。

 今月、アニメイトさんから「絶園のテンペスト」グッズも発売される予定ですので、そちらもどうぞよろしくお願いします。

 月刊少年ガンガン編集部 湯村宣昭

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