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ベイブレード:生産中止から3年で復活 累計2億個超の再ブレークの理由

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「メタルファイト ベイブレード」を手掛けたタカラトミーの氏田治久さん

 世界でシリーズ累計2億4000万個以上を売るロングセラーになっている「ベイブレード」。05年には生産が終了したものの、わずか3年で「メタルファイト ベイブレード」として復活してブームになり、12年3月に世界大会が開かれる。復活の理由を探った。(毎日新聞デジタル)

 「ベイブレード」シリーズは、ベーゴマを誰もが遊べるよう改良したタカラトミーの玩具だ。ベイ(コマ)は、五つのパーツを組み合わせて自分だけのベイを作り出せる。タイプは三つあり、攻撃型の「アタック」は「スタミナ」をはじき飛ばし、はじかれにくい「ディフェンス」は「アタック」に強く、回転が持続する「スタミナ」は「ディフェンス」より長く回り続けて勝つという関係にある。子供だけでなく、親が熱中するのも珍しくないという。

 99年に生まれた初代「ベイブレード」のブームは01年がピークで、05年に生産終了となったが、開発陣は直後から復活を狙ったという。小学生へのモニターで「幼稚園で流行した古いおもちゃ」と言われる一方で、「遊べば面白い」といわれるなどヒットの素地をもっていたからだ。

 タカラトミーのボーイズ事業部の氏田治久さんは「ベーゴマの面白さは普遍的なもので、復活には、初代のチープなイメージを変える必要がある」と考えた。そこで、素材をプラスチックから金属にし、ベイがぶつかる迫力や重量感を加えようとしたが、危険性とコスト増という課題も生まれた。氏田さんは、ホームセンターで買ったボルトとナットなどを基に試作品を作り、金属のベイ同士をぶつける実験を繰り返した。今では「ベイのデザインをみただけで、性能や強度がおおむね分かります」と明かす。

 開発時は、携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」の全盛期。氏田さんは「(ゲーム機に)対抗するには生半可な玩具では無理で、テレビゲームでは味わえない迫力、本物感が必要でした」と話す。ストリートテイストのロゴにして、「ベガシス 105F」などと携帯電話の型番のような商品名にしたのは、「小学生は大人が使うものにあこがれる」という狙いからで、イメージチェンジを徹底させた。08年に発売された「メタルファイト ベイブレード」は、金属同士が激突する迫力、クールなデザインゆえに子供たちをとりこにした。ブームは再燃し、これまでに約80種類のベイ(400万以上の組み合わせ)が出ている。

 プロモーションでも子供たちの遊び場を作ることに気を払った。全国の玩具店で開かれている大会は月に800~1000回開かれており、週末になると玩具店の前に子供と親が集まり、地域交流の場になっている。09~10年の熱狂的なブームは沈静化したが、「ベイブレード」をテーマにしたアニメやマンガも人気で、震災後は「電気を使わない玩具」として見直されている。既に世界の70カ国・地域で普及しており、今年8月に京都で開かれたアジア大会には、10カ国・地域から各地代表の子供が参加。言葉が通じないながらも身ぶり手ぶりでコツを教え合うなど「ベイブレード」が国際交流に一役買っている。

 5日から、来年3月にカナダのトロントで開かれる世界大会に向けての予選が始まり、2月の地区代表・全国大会を経て日本代表が決まる。世界大会は、米欧だけでなく、中東や南米などからも参加する予定だ。

 「子供たちが笑い転げたり、くやし涙を流したり、ガッツポーズをする。そうさせるのが玩具の面白さであり、魅力です」という氏田さん。新たに、赤外線でベイを自在に操縦できる新商品も出すなど「ベイブレード」シリーズの拡大は続いている。

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