話題のマンガの魅力を担当編集が語る「マンガ質問状」。今回は、殺し屋の少女と天然ボケの友人の日常をコミカルに描いたカヅホさんの4コママンガ「キルミーベイベー」です。「まんがタイムきらら」(芳文社)編集部の小林由美子さんに作品の魅力を聞きました。
ウナギノボリ
10年前の朝ドラ「花子とアン」 当時の吉高由里子インタビュー
−−この作品の魅力は?
殺し屋ソーニャと“おバカ”やすなのやりとりの絶妙な間合いが最大の見どころ! これに尽きると思います。
やすなの最高に“おバカ”な“ウザ可愛いさ”、ソーニャのクールでバイオレンスな返し、2人だけのやりとりなのにもかかわらず、こんなにも軽快に話が進むのはきっと「キルミーベイベー」だけ、と豪語したくなる作品です。もう1人の登場人物あぎりがちょろっと出てくるのもまたニクいところです。
−−作品が生まれたきっかけは?
最初はカヅホ先生に何パターンか作品プロットを出していただいて、その中から選ばせていただいたのが“キルミー”の前身となるプロットでした。以前某書店さんの特典として初期設定資料を出させていただきましたが、最初は2人で進む話ではなく4人の登場人物が中心の話でした。やすなに至ってはその段階では名前すらなかったという……。一度それで作品作りを進めていただいたのですが、何か違うなと思い、とりあえず「『殺し屋と一般生徒』の2人だけでネタを考えてみていただけませんか?」とお願いしたところ、とんでもなく面白いネームが!! 当初はほかのキャラはそのうち出しましょう、という話をしていましたが、結局そのパターンのまま今に至ります。
−−編集者として作品を担当するうえでうれしいこと、逆に大変だったエピソードを教えてください。
「キルミーベイベー」は同じエピソードを何度読んでも本当に面白くて、単行本1巻を作っているときの校正中は、どうしても笑ってしまって校正に集中できないというあり様でした。編集部の人間に「面白すぎで校正ができません」と笑いながら伝えてあきれられた記憶があります。そんな作品を担当できることが大変うれしいです。大変なのは、やはり毎月のネタ出しでしょうか……。ネタを考えるのは主にカヅホ先生ですが、一緒に「うーん……」と悩んでおります。
−−今後の展開、読者へ一言お願いします。
今後も「キルミーベイベー」が少しでもみなさんを笑わせられるように、ソーニャとやすなは相変わらずの“バイオレンス漫才”?を繰り広げていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。もちろん、あぎりもちょろっと出ては奇才ぶりを発揮してくれるかと思います。12年1月からはテレビアニメも始まりますので、こちらも絶対見てください。アニメでもいろいろやらかしてくれてます(いい意味で)。末永く「キルミーベイベー」の応援を何とぞよろしくお願いいたします。
芳文社 まんがタイムきらら編集部 小林由美子
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